2022/12/3-12/27南太平洋クルーズ25日間個人旅行

4.南太平洋クルーズ「首都ヌーメア」/ニューカレドニア

メルボルンからシドニーへ行き、翌日無事、マジェスティック・プリンセス号に乗船することができた。2日間、船内で食っちゃ寝食っちゃ寝で過ごし、体力を回復して、南太平洋クルーズの旅へ備えた。南半球のオーストラリアの東に位置するニューカレドニアは美しいサンゴ礁に囲まれ、天国に一番近い島として有名。18年前に訪れているので(「2004年南太平洋に浮かぶ楽園の島ニューカレドニア」)、オプショナルツアーには参加せず、ポップオンのバスを利用し、二人だけでのんびりヌメアを巡ることにした

まるでハワイ? ヌ―メアの変貌(2022/12/11)

18年も経つと、こんなにも変わるのかと驚く。シトロン湾はまるでハワイのような姿に変貌し、立派なリゾートマンションが立ち並んでいた
シトロン湾に浮かぶ小島の周りにはウィンドサーフィンやヨット、モーターボートなど、マリンスポーツが全盛
 
18年前を懐かしみながら、ヌメアの街をのんびり歩きたくて、ポップオンポップオフの一日乗車券を日本で買っていた。ヌメアに接岸後はマジェスティック・プリンセス号を降り、待機している連絡バスに乗り、まずは「クルーズシップ ターミナル」へ行く。そこに「ポップオン」の案内所があるので、バウチャーを見せ、リストバンドをつけてもらう。これで、ヌメアの7つのスポット(バスは20分置きに出ている)を自由に回ることができる。
ところでポップオンのバスは「Lyvaii(リバイ)」という会社に買収されたらしく、ガイドブックに書いてある車体横に「Pop On Pop Off」のロゴが書かれた赤いバスは走っていないので、要注意。リバイのバス内の前面フロントに「ポップアップ」の表示板が立てかけてあるので、目印にするとよい

地元の人たちでにぎわうヌメアの朝市(2022/12/11)

朝市が一番賑やな時間に朝市を見たかったので、早起きをして、マジェスティック・プリンセス号を早めに下船した。朝市は、18年前と違って、人々で混雑した雑多な雰囲気はなくなって、整然としていた(朝市は午前5時半からopen)
ポップオンの案内所には民族衣装を着た女性がいるのですぐわかる 白い屋根が目印の「クルーズシップ ターミナル」。トイレや休憩所もあり、こことマジェスティック・プリンセス号を連絡バスが結ぶ
丸々と太ったクラブレイン(ロブスター)が並ぶこのお店は人気店らしく、次から次へとお馴染みさんがやって来る。チラリと値段をみたが、キロあたり3000CFPや3800CFP。18年前は1キロ1200CFP(約1410円)だったから、3倍近く値段が上がったことになる。ちなみに、ニューカレドニアの通貨単位CFPは、「フレンチ・パシフィック・フラン」。CFPフランは太平洋のフランス共同体のフランに定義されている。日本円の換算では、1CFPフランが1.1847円。つまり、ここのロブスターは3000円から3800円ほどだ
こちらのお店はロブスターはキロ当たり4200CFP。ひと回りほど、先ほどのお店よりもクラブレインが大きい
こちらはココナッツやバナナなどの果物や野菜を売っているスペース。皆さん、サンダルか、はだしが一般的
果物、野菜、ロブスター、魚、南国の花、民芸品など、売られている商品は多彩
朝市の外には移動遊園地のようなものがあって、子供たちの遊び場になっていた

ヌメアのシンボル「セントジョセフ大聖堂」(2022/12/11)

朝市を出て、ヌメアのシンボル「セントジョセフ大聖堂」を目指して歩き出す。ヌメア市内で最もフランスらしさを感じられる場所として、観光スポットになっている。ニューカレドニアが誇るニッケルで作ったパイプオルガンなどを見たいものはあったが、人は数名集まっているものの、しばらく待ってもまったく扉が開く気配がなかった。仕方なく諦めて、ココティエ広場へ向かう。大聖堂広場に立っているのはジャンヌダルク像。近くまで行って、写そうと思っていたのに、つい忘れてしまった(^_^;)
わずかにあいている格子から内部を撮影させてもらった。聖水盤の大きなシャコ貝は近海で採れた天然もの。あいにくパイプオルガンやステンドグラスは写せなかったが、外のほこらにマリア像を見つけた

街中のワンショット(2022/12/11)

セントジョセフ大聖堂からココティエ広場に向かう途中で見つけたスタジオ。東京でも通用しそうなモダンなデザインだが、なぜかインドの看板が混じり込んでいた(^_^;)
緑を取り入れ、グリーンカーテンにするという意図は理解できるが、ここまで来るとやり過ぎ?ベランダから日がほとんど入らないのではないかと心配になる。そして、気づいた。ここヌメアでは日差しがものすごく強烈なため、これぐらい葉っぱがあって、ちょうどよいのかもしれない(^_^;)

市民の憩いの場「ココティエ広場」(2022/12/11)

地元の人たちの憩いの場「ココティエ広場」。今日は日曜日の朝のせいなのか、静まり返っていて、市民の皆さんの姿がほとんどない。だから一層、広場全体を覆う大がかりなクリスマスの飾りつけが異様なほどに目立っていた。「ちょっとすごすぎ」と思いながら、わたしは夢中でパチパチ写真を写していた(白い服はわたし(^_^;))
すると、地元のお二人さんがわたしを見て、笑っていたので、笑顔で「ボンジュール!」と挨拶をして、写真を撮らせてもらった。いつも思うのだが、笑顔は世界共通の「コミュニケーション」だと思う。笑顔と笑顔の挨拶があれば、旅の楽しみは倍増
絶対にやり過ぎ!と思うほど、ものすごい高さの、しかも広大なライトアップの設備が広場を覆っていた。クリスマスの小屋の中には贅沢すぎるほどの飾り付け。手入れが行き届いた、そんな大きな広場を前に、ヌメアってひょっとしてお金持ちの街?とそんな考えさえ、頭をよぎった(^_^;)

実は18年前、広場で、手のひらほどの鉄球を投げる人たちを見かけた。「ペタンク」というゲームだそうで、地面に円を書いて、そこに目標の球を置き、鉄の球を下投げで投げて、どれだけ近づけるかを競うゲーム。大の大人が平日の昼間に真剣に勝負していたが、あいにくこの日は日曜の朝だったせいなのか、残念ながら、ペタングに興じる地元の人たちの姿をもう一度見ることはできなかった

レモンベイは海水浴陽気(2022/12/11)

ココティエ広場から朝市場に戻って、ポップオンのバスに乗り込み、ふたつ目のバス停「レモンベイ」で降りる。メルボルンと違って、ここはメチャクチャ暑い。海水浴にぴったりの陽気だ。白い長袖の綿のワンピース姿で歩いていると、体全体に汗がにじんでくる。ビーチへ行って、泳がないのは、レストランに行って、食事をしないのと一緒だ、などと意味不明な事を考えながら、青い海を眺めた。レモンベイの次は、またポップアップのバスに乗り込んで、次の目的地「シトロン湾」へ向かう

シトロン湾でひと休み(2022/12/11)

シトロン湾は波も穏やかで、どちらかというと、子供たちよりも大人たちの姿が多かった
透明度抜群の海はターコイズブルーでウインドサーフィンのボードが海の上を疾走していく
さすがに日差しが強いので、皆さん、ヤシの木陰でくつろいでいる。ひと泳ぎして、ヤシの木陰でひと休みできたら、天国だったのにー!と悔しがるわたし
カモメは子供たちから付かず離れずで食べこぼしをねらっていた
ビーチには立派なトイレやシャワーが完備。ここがニューカレドニア?やっぱり、ハワイ化していると思う
 ◆nabeさんのUチューブ◆ 「シトロン湾の様子」

https://youtu.be/84AOMX4RnVc 

光るサンゴの「ニューカレドニア ラグーン水族館」へ(2022/12/11) 

シトロン湾から7分ほど歩いて水族館へ向かう。初めて見る「光るサンゴ」が楽しみだった
水槽の水は、直接ニューカレドニアの海水を引き込んでいるそうで、世界でも珍しい水族館とのこと
入場料は2人で20.11ユーロで日本円2,900円ほどをカード払いで支払う(1人1450円ほど)。市民が活動する場所よりひと足早く、観光客対象の水族館はユーロを取り入れているようだ。
ところで、ネットで情報集めをしていた時、日本語のパンフレットがあるということだったので、チケット売り場の彼女に、「日本語のパンフレット、あります?」と尋ねたら、申し訳なさそうに「ごめんなさい、ないです」という答えが返ってきた。思わずショックを受けて、「ええ〜っ??」と日本語で素っ頓狂な声を上げたら、周りの人たちに笑われてしまった。これもネットの誤情報のひとつ
ヌメアの海岸にいる生き物を再現したエリア。身を乗り出すと、小さな魚たちが群泳していて、小さな赤い可愛いヒトデを見つけた 赤と白の縞々の足長海老のほか、魚2種、イソギンチャクなどが隠れているが、わかるだろうか?(^_^;)
球体の水槽の中で、わずか1-2センチの小さなクラゲが必死に水を掻く姿は愛らしい。横では、透き通ったクラゲがしぼんだり、拡がったりとなめらかな泳ぎを見せている。癒し系のクラゲたちはどの国でも人気らしい 
さて、こちらが光るサンゴのコーナー。室内は完全に照明が落とされて、真っ暗。足元に注意しながら中へ進む
おおー、と思わず、目をみはる。サンゴが青い海の中で浮き上がっている。青い光を反射しているせいなのか、自ら光を発しているのかがイマイチわからない(^_^;)。目をこらして、観察する。すると、サンゴの体の小さな点から光が出ているように見える。光は小さな点の集まりなのかと気づいた
ニューカレドニアラグーン水族館で、一番見たかった光るサンゴをしばらく眺めた。ダイビングでもぐった海を思い浮かべて、光る珊瑚に出くわす時の自分を妄想したりしていた(^_^;)。

ネットで調べてみると、浅い海のサンゴには、緑色光に光るものがあることは以前より知られていたという。このサンゴは、蛍光たんぱく質を一種の「日焼け止め」として利用しているのだという。蛍光たんぱく質が有害な紫外線を吸収して、緑色光を再放射することで、共生藻類を守っているのだそうだ。共生藻類は、サンゴが必要とするエネルギーの多くを光合成によって、サンゴに供給している。

このネット情報を見つけた時、実は深い海(水深30〜150mで鮮やかな光を発するサンゴが英国の大学の研究グループによって、2015年、発見されたことも書かれていた。こちらは鮮やかな黄色、橙色、赤色と、色とりどりで、中には165mで太陽光がごくわずかしか届かない深さでも光るサンゴがあったそうだ。
そこで、この研究チームは、深い海に生息する光るサンゴは、「日焼け止め」とは別の理由で光っているのではないかと考えたそうだ。

研究結果によると、深い海で光るサンゴは、光合成に利用可能な少量の光のほとんどを蛍光たんぱく質を利用して作り出しているという。つまり、浅い海のサンゴは「光をさえぎるため」に、深い海のサンゴは「光を届けるため」に、それぞれの光を発していることを2017年、突き止めることができたのだ。

光合成では赤色光よりも青色光のほうが有効性が高いが、赤色光はサンゴの組織の深部まで透過する。つまり、深い海のサンゴはより多くの共生藻類に光を届けるために、赤色蛍光たんぱく質を利用して、青色光を橙色、ないし、赤色の波長へと変換して、共生藻類に光合成をさせて、できる限りの多くの食料を作らせているのだ。こうして、サンゴと共生藻類は光の少ない環境で共存することができるのだ。

いつの日か、深い海で光るサンゴを見るのを楽しみにしている(^0^)
ところで、水族館の建物の裏に遊歩道があって、上へ登っていくと、シトロン湾を一望できる小高い場所へ行くことができる。そこからシトロン湾の全景を眺めることができるので、お薦め

次は 5.ミステリーアイランド/バヌアツ共和国

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