フェズからメルズーカへ8時間(460キロ)の大移動2017.10.25Atorasu
フェズから長距離バスでアトラス山脈を越え、ズィズ峡谷など絶景ルートを通り、砂漠の拠点エルフードへ8時間の大移動では、モロッコの人々の日常のひとコマが撮りたくて、車窓から連写する。エルフードで4WDに乗り換え、サハラ砂漠の拠点「メルズーカ」へ向かった
大移動ドライブAtorasuアトラス山脈を超え、480キロの車窓2017.10.25
<480kmの大移動ドライブの行程>景色に変化があり、車窓が楽しめる大移動のドライブ
フェズ→モロッコのスイス・イフレン→中アトラス山脈を越え、アトラス杉の森を越える→リンゴの産地・ミデルト→モロッコのグランドキャニオンと呼ばれる岩山の連続→エルフード→メルズーカ
※アトラス山脈はオート(高)アトラス、モアイヤン(中)アトラス、アンチ(低い)アトラスの3つ
早朝のフェズの街。朝陽を浴び、きれいに整備された交差点の緑がまばゆい さっそく、若者たちと目が合って、朝の挨拶!う〜ん、モロッコの男性は気さくでかっこいい
街中では、通学する子供たちや、会社に向かう人など、朝から活発な人の流れ。こういう朝の活気が大好きだ
郊外に出ると、農業国モロッコらしく、赤土を少しずつ覆っていくように、オリーブなどの緑の農地が広がっていく
小さな街へ入ると、朝市が開かれているらしく、大勢の人たち。新鮮な食べ物にこだわるモロッコでは、市場が最も重要な場所のようだ
暑い日差しをさけ、朝から日陰でおしゃべりを楽しむ人々。一歩、街から離れると、女性たちは都会とは一変して全員ヒシャブをかぶり、裾までの長い服で身体を隠している
まばゆい朝陽をあびて、草原の家では、洗濯物がずらりと並び、玄関で母親が立ち働いている
だだっぴろい平原に見えるのは、放牧された羊と羊飼いだけ。モロッコはオーストラリア、ニュージーランドについで、第三の羊の国。羊毛業がさかんだそうだ。わたしたちのバスはかつて、ラクダが行き交ったキャラバンのルートをアトラス山脈に向かって進む
周りには何もない一直線の道路が続く。古びた家が見えたと思ったら、家の前に掘っ立て小屋らしき化石売り場が作られていた
干し草がたくさん保管されているこの家は、放牧を生業(なりわい)にしているのだろうか。朝の準備のためか、みんなが外に出ていた
モアイアン(中)アトラス山脈の裾野。生命をはぐくむズイズ川に沿うように、放牧された羊や植林の樹が並ぶ
ミデルトMiderutoカスバ風レストランでシーフードを食べる2017.10.25
ミデルトのカスバ風レストランでランチ。門がとにかくすごい。店内も凝っていて、宮廷風。ミデルトとは、中間の意で、リンゴの名産地だ。また、川魚のマスでも有名
野菜スープに名物のマスのホイル焼き、ミデルト特産のリンゴのアップルタルトをおいしくいただく
大移動ドライブAtorasu480キロの車窓を楽しむ2017.10.25
街道には、ミデルト名産のリンゴを売る店が点在する はみ出すほどに大量の牧草に、トラックは押しつぶされそうだ
いくつもの村を通り過ぎ、そのたびごとに、モロッコの人々の生活ぶりが垣間見える。お母さんは一般のモロッコスタイルで、娘はヒシャブをかぶっているものの、Tシャツにジーパンの今風のおしゃれな服。重そうな袋を一緒に持つ母娘の姿がほほえましい
畑仕事の帰りなのか、ロバの背にはたくさんの作物
道路脇の化石の店。前方に見えるのはモアイアン(中)アトラス。ここから、アトラス越えが始まる
大移動ドライブAtorasu中アトラス越えでズィズ峡谷を見る2017.10.25
ここは、ズィズ川の川下。長い時間をかけて、上流から下流に流れる間にズィズ川の水は蒸発してしまう。わずかに川の水がたまっている場所で、洗濯をする女たち
羊飼いの仮小屋とおぼしき簡易なテント小屋。周りに生活用品などが散乱していた
朝のひと仕事を終えたのだろう。荷物を背負ったロバとともに、くつろいだ様子で女性が歩いて来る
きっと大家族に違いない。たくさんの洗濯物が鈴なりに並んでいる。この辺りの人たちは、洗濯したら、絞らずに干すという。絞らなくても、すぐに乾いてしまうのだ
バスは登り続け、モアイアン(中)アトラス山中へと入った。走って転んだのか、倒れた子供のほうへ夫婦が歩み寄って行く。山頂近くの斜面に、見づらいが、「アッラー 国民 王様」という石を置いて作った文字が見て取れる
岩山が連なる様から、モロッコのグランドキャニオンと呼ばれる地域。眼下にズィズ川を見ながら、アトラスの山中を縫うようにバスは上る。ズィズ川はアトラス山脈を水源とし、サハラ砂漠、アルジェリアへと流れる生命を作り出す川だ
巨大な岩山の間を進むにつれ、ズィズ川が右に流れたり、左に流れたりと、変化する。太陽の位置によって、岩山が赤く見えたり、黒く見えたりと変化する
モアイアン(中)アトラスを背に、街道でデーツを売る若者。今が収穫時期なので、豊富なデーツが並ぶ。デーツはナツメヤシの実のドライフルーツで、古代エジプト時代から食べられており、美味で栄養満点の食品
アトラス山脈の山越えを終え、平原に差し掛かった頃、ふいにポツンと青い湖がのぞいて、びっくりする。この先にはズィズ川から作られたダムがある。澄んだ青緑の湖面が美しい。モロッコはアフリカ大陸の中で、もっともダムが多い国だそうで、お陰で、モロッコでは水不足はほとんどないそうだ
nabeさんのUチューブ
<中アトラス山脈越え> 2017.10.25
中アトラスの集落ズィズ渓谷のオアシスの町を車窓より撮影
左画像や、上の青いタイトル文字をクリックすると、nabeさんのUチューブが開きます。
オアシスOasisオアシスの街タフィラルト2017.10.25
赤い土ばかりだった景色が一変する。いきなりモロッコ最大のオアシス都市タフィラルトが出現する。ナツメヤシの濃い緑を取り囲むように土造りの家が立つ。畑も作られているが、ナツメヤシに覆われて、全く見えない。ナツメヤシの木の下に畑を作るのは、ナツメヤシの木陰がなければ、灼熱の太陽にさらされ、作物がすぐに枯れてしまうからだ
オアシスの撮影ポイントにバスが到着すると、2人の少年が現れ、ナツメヤシの葉で折ったラクダを売り始めた。でも、すぐに壊れそうな代物だったので、買わずに、その代わりにボールペンを上げた。でも、なぜか少年たちには余り喜んでもらえなかった。あの暗い表情を思い返して、品物を買ってあげればよかった、と後悔した トゥアレグ族のトゥアレグブルーの民族衣装を着たモロッコ人。顔はトゥアレグ族らしくなかったので、にわか仕立てのデーツ売りか?モロッコの人気土産のデーツの箱詰めは至る所で売っている 刈り取られたばかりのナツメヤシの実を間近に見ることができた。ナツメヤシを1週間ほど乾燥させるとデーツになる。ナツメヤシには鈴なりの実がつくので、1本のナツメヤシからたくさんの実が採れる
オアシスの街を見下ろしていたら、突如、ロバに乗った女性が現れた。慌てて、350mmの望遠レンズでのぞく。これから収穫しに行くのか、緑の大きな籠はカラ。ピンクのヒシャブから、女性が若いことが伺える
今度は反対側から、あふれんばかりの収穫したナツメヤシのふさを積んだロバが通る。今がナツメヤシの実の収穫最盛期。暑い日差しがロバとデーツと女性と、ロバにのる男性をくっきりと照らしていた
エルフードErfoud化石の街エルフード2017.10.25
砂漠の入り口の街エルフードに到着。街のビル群に夕陽が当たって、まぶしい
街中は、結構にぎやかな様子。アウトサイドのテーブルに座って、人々がくつろいでいる
この一画は、カスバ(城塞)のような形をした建物が多かった
ここでも、ナツメヤシの実の収穫中。小さな子供もお母さんのお手伝い。ひとつの房からたくさん採れるナツメヤシの実を区分けしているようだ。熟す度合いによって、ナツメヤシの実の色合いは異なる。若い実はオレンジ色で、熟すと、赤くなる
エルフードで4WDに乗り換え、メルズーカにあるサハラ砂漠の傍らに立つオーベルジュ「トンブクトゥ―」ホテルへ向かう。放牧されているラクダがわたしたちの車の前をのっそりと横切って行った。ホテルに向かう途中で日没になる。水平線のかたなに見事な夕陽が刻々と沈む様をしばし見入った

次は 7.オレンジ色に輝くサハラ砂漠Sahara

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