2018.9.18~2018.10.10(23日間)
ニューヨーク/ロサンゼルス/フィラデルフィア メキシコサンミゲル/メキシコシティ/イスラ・ムヘーレス/カンクン
10 世界遺産サンミゲル・デ・アジェンデのロマンチックな街並み
山間(やまあい)の小さな街サンミゲル・デ・アジェンデ。ピンクの愛らしいパロキア教会(サンミゲル教区教会)を中心に、サンミゲル祭を楽しむ市民たちでごった返していた。スペインを思わせるコロニアル建築の昔ながらの佇まいが残っていて、ロマンチックな街として人気が高い街で、思い切りサンミゲル祭を楽しんできた
サンミゲル祭の最終日9/30の朝の風景メキシコ 2018.9.30
サンミゲル・デ・アジェンデの街は、スペインの植民地時代の初めの1542年に聖職者サンミゲルによって開かれたのが始まり。18世紀に産業が発達し、グアナファト州は銀で栄え、サンミゲルは手工業で栄えていった。今なお、昔ながらの建物や石畳などが残り、いにしえの美しい街の姿をとどめている
祭も最終日、石畳に早朝の太陽の光が徐々に降り注ぐ中、パレードの参加者たちが続々とパロキア教会へ向かっていた
サンミゲル祭の中心となるパロキア教会(サンミゲル教区教会)メキシコ 2018.9.29-10.1
展望台ミラドールからサンミゲルの街を見下ろすと、ピンクのパロキア教会の凛とした姿が臨める。サンミゲル・デ・アジェンデの街のランドマークであり、サンミゲル祭の中心となるのがパロキア教会だ
朝の太陽の陽を浴びて、少しずつ、ピンクの色合いが増すパロキア教会(サンミゲル教区教会)。ピンク色の小塔がいっぱいある姿は、まるでおとぎの国の城のようで愛らしい。実は19世紀にヨーロッパからやってきた宣教師の持っていた絵葉書を元に設計され、建てられたというから驚く。近づいて見ると、微妙に色合いが違うピンクの石材が組み合わされているのに気づく。9/30、パロキア教会はあでやかに飾り付けられていた
サンミゲル祭に欠かせないトウモロコシの皮やマリーゴールドの花で作られた飾り物。まるで織り込んだ刺繍のようで、手工業で栄えたサンミゲルの街らしい飾りつけだ
すぐにミサが始まりそうだったので、早々に退散。右側にキリスト像が飾ってあったが、人形っぽいキリスト像だったのが印象的だった
パロキア教会手前のソカロ(広場)は、こんもりとした緑が拡がり、普段は子供たちの遊び場兼市民の憩いの場となっている。この日はサンミゲル祭のパレードを、大勢の人たちが心待ちにしていた
人が集まるところには、物売りも集まる。特に風船売りが多い。パロキア教会の入り口では騾馬にまたがって荷を運ぶ可愛い、手作りの民芸品を売っていた
9/30の朝、パロキア教会の広場へ続々と馬にまたがったカーボーイたちがやってきた。すぐに広場は馬とカーボーイで埋め尽くされてしまう。現実とは思えない情景が目の前に広がっていた。カーボーイたちはパロキア教会に祈りを捧げるために集まったのだ
お姫さまや王子様など、思い思いの人形たちを挿した棒を上下させながら紙人形のパレードもやってきた
この一団は羽根飾りのきれいなコンチェロスの一団とは違って、完全に武装化している。動きも激しくてちょっとおどろおどろしい
パロキア教会の広場に巨大な紙人形モヒガンカスが並ぶ
街のあちこちで披露される民族舞踊メキシコ 2018.9.29-10.1
カナル通りも紙人形のパレードがやってきて、朝から大にぎわい
展望台ミラドールからの帰り道、カナル通りの坂道の先にはぎっしりと人の波。ちょうどコンチェロスの踊りをしているようで、パレードと見物客でカナル通りはとても通り抜けできそうにない
コンチェロスの踊りの次には、人気のガイコツや悪魔たちがやってきて、あちこち飛び跳ねては、子供たちを脅す(^^;)
祭にかかせない花の髪飾りメキシコ 2018.9.29-10.1
サンミゲル祭にかかせない花の髪飾り。あちこちに髪飾りのお店が出ていて、人気のお店。ああ、わたしも髪飾りをつければよかったなぁと、今更ながら思う(^^;)
髪飾りをつけた女の子にカメラを指さすと、笑顔でOKサイン
天空を舞う曲芸メキシコ 2018.9.30
パロキア教会広場にものすごく高い塔が立てられていて、その高い塔から、4人がクルクル回りながら、下りてくるという曲芸をしていた。他にも人間自転車みたいに回る曲芸もしていた。あでやかな民族衣装の人たちは回るのが得意のようだった
サンミゲル・デ・アジェンデの観光スポットメキシコ 2018.9.29-10.1
ソカロの近辺に見どころは集中しているので観光スポット巡りは容易。まず、パロキア教会のソカロのこんもりとした森の先にあるサンフランシスコ教会へ。改めて、パロキアと同じピンクの石組みで造られているのがわかる
サンフランシスコ教会のファザードは迫力が半端じゃない。余りに大きくて、よっぽど離れないと全貌が写せなかった
サンフェリペネリ教会はカラフルな色合いでこの日は扉が閉まっていた
サンミゲル・デ・アジェンデの楽しいワンショットメキシコ 2018.9.29-10.1
青空に丸いコンセプシオン教会のドームがのぞく
展望台ミラドールへ向かう「サリダ リアル ア ケレタ通り」の脇道には素敵な小径がいっぱい
石畳と、いにしえのままのピンクがかった街並みが緩やかな坂道の両側に続く
手前の建物の壁からニョキニョキ出ている動物の形をした雨どいがガ―コイル。まさにスペインの名残りだ
ベランダに出ているのは、お洒落をしたガイコツのご婦人(^^;)。サンミゲル祭を懐かしんでいるようで微笑ましい
スペインを旅した時によく見た、いにしえの水飲み場が、サンミゲルの街にはあちこちに残っていて、興味深い
展望台ミラドールへ向かう坂道で見つけた水飲み場 とうもろこしやワシ、ブラウスの袖口付の手、女王さまと、手の込んだアンティークなドアノブがおもしろい
手工業で栄えた街だからこそ、ドアノブや木彫りの彫刻が盛んに行われたのだろう
展望台ミラドールに上るメキシコ 2018.9.30
パロキア教会の全貌を見るまでは、展望台ミラドールへ向かったことを後悔した。坂を上るのが苦手な上に、その日は暑すぎた。しかし、街を見下ろしたとたん、全ての苦労が報われた。レンズ越しにミラドールからしか見ることのできないパロキア教会の小塔の全貌があらわに見えた
展望台パラドールの道路向こうの楽しそうな店 パラドールの小さな木彫りの店で買った手作りの壁飾りと、制作者の店主。300ペソを280ペソに負けてもらう(1680円ほど)
壁絵が美しいエルニグロンテ文化会館メキシコ 2018.9.29-10.1
一歩、エルニグロンテ文化会館に足を踏み入れると、さっきまでの祭の喧噪がウソのように消える。内部は外観の黄色と打って変わり、優しいピンク色。入館は無料
修道院だった面影の残る回廊の先に地元画家の壁画
出入り口のアーチの上にも壁画、階段の先にも壁画
運よく、ガイドの男性が近づいてきて、いろいろと説明をしてくれた。階段上の壁絵をペンライトの先で差しながら、あちこちに顔が隠れているのを教えてくれた。だまし絵だったのだ。髪の中に唇を真一文字にしたおじさん顔が見えるだろうか?
ちょうど作品展が開かれていて、日本人画家の作品を目にすることができた。宗教に関連していながら、ちょっと違う角度で宗教を表現した独特な絵に、好奇心がかき立てられてしまった(YUI SAKAMOTO氏の作品)
夜のパロキア教会広場メキシコ 2018.9.29-10.1
夜になって、更にパロキア教会の前には人が集まって来る。パレードに参加していた人たちも化粧も衣装もそのままに、パロキア教会の前へやってくる。目的はパロキア教会前で繰り広げられる花火なのだ。29日、30日と連日長~い盛大な花火が祭の締めくくりを飾った
パレードを終えた少女と出会った。カメラを指さすと、カメラの前で笑顔のポーズをとってくれた 小腹がすいて、屋台は大繁盛。特にここのハンバーガーがよく売れていた。わたしたちも食べて、そのおいしさに納得。花火まではまだ時間があった
そこで、nabeさんはスマホを使って、少女のパパと会話を開始。そして、しどろもどろのスペイン語で女の子に話しかけて、びっくりさせていた(^^;)
実は、パロキア教会の広場にそびえる針金だらけの高い塔が花火台だ。2基あって、たくさんの仕掛け花火がセットされている。日本のような天空の大輪花火もやったが、ほとんどは派手な仕掛け花火で、まるで花火祭のように盛大だった
一斉に3つの花火が音を立ててクルクル回ったり、花火が隣の花火台へ移ったり、星やハートの形をした花火が燃え盛ったりと、延々と1時間近く、花火が途切れることなく続くのだ。こんな強烈な花火は後にも先にも初めてだった
サンミゲル・デ・アジェンデのメルカドメキシコ 2018.9.30-10.1
サンミゲル・デ・アジェンデのメルカドは結構、お店が続いていて、見応えがある
赤いイモムシを売る店を発見して、のぞき込んでいたら、白人の観光客と目が合って、笑ってしまう。お互い、「あり得ないよね」という表情をしながら、イモムシを眺めた(^^;)。実はメキシコでは食用として色々な虫が普通に売られているのだ。他にザリガニ、アリ、サソリも食べるという
サンミゲルのレストラン「Don Tomas」メキシコ 2018.9.29
パロキア教会の広場の真ん前にある店なので、食事をしながら、広場でパレードをする一行やモヒガンカスを楽しむことができた
サンミゲル・デ・アジェンデのえとせとらメキシコ 2018.9.29-10.1
おいしくて、もう一度食べたかったフルーツカット。マンゴーやスイカ、メロンなどがぎっしりで美味。15ペソ、100円程の安さ メキシコにはビートルのワーゲンが多い。ドイツで生産中止になった後も、ビートル愛好家のために、メキシコで造り続けられたからだ
早朝、白馬に乗ってメキシコの旗を持った男性が前からパカパカ。カメラを指さすと、笑顔でニッコリ。そういえば、サンミゲルで一度も撮影拒否には合わずに、終始楽しい撮影をさせてもらった こんな衣装で、こんな化粧で、じっと見つめられたら、たじろいでしまう。死者の祭に実にふさわしい化粧と衣装と表情だった

次は 11.ベルーサ&リコとソチミルコのトラヒネラに乗り、湖上の舟遊びを満喫する

2018年アメリカ&メキシコ旅行TOP 旅いろいろTOP アイビーネットへ