2016.5.13〜5.18
No.4
2016年葵祭 賀茂街道の人気スポットで身近な「路頭の儀」を観る(2016.5.15)
上賀茂神社(かもがもじんじゃ)へ向かう、鴨川沿いの賀茂街道で眺めた「路頭の儀(ろとうのぎ)」は、京都御所の行列と雰囲気がまるで違う。京都御所の行列が平安時代のみやびな、いにしえの面影を彷彿させるおごそかな行列だとするなら、賀茂街道のほうは、行列の人たちの疲れた顔や額の汗なども見ることができて、時折、カメラ視線と目が会ったりする、人間味があふれた楽しい行列だ
京都御所の場所取りでは、2時間半前でも最前列は取れなかったが、賀茂街道は、距離が長いせいか、1時間半前に到着したにもかかわらず、沿道の人たちは少なくて、自由に場所選びができた。鴨川では、スカートやズボンが濡れるのも構わず、膝上まで川に浸かって、子供たちが遊んでいる。転びはしまいかと、ひやひやしながら、見守っていた(^_^;)
正面に鴨川があり、鴨川の先には、こんもりとした植物園の緑が拡がる。日陰で涼しく、気持ちいい場所をget 5/15、京都は猛暑のような日差し。袷の着物姿で待ち合わせ場所にやってきたジュニアは汗だく
沿道に座り込んでいるので、下からレンズで覗くアングルになる。そのため、京都御所では覗けなかったものがいろいろ見えて、中々おもしろい。警護の役をつかさどる「山城使い(やましろづかい)」の所用品を携えて歩く従者の列の風流傘は、花で飾る斎王列の風流傘とは、形も飾りも大いに違う
背中に差す扇状の弓矢がりりしい「馬寮使い(めりょうづかい)」の「左馬允(さきのじょう)」
飾りの藤の花や山吹の花も、揺れる御簾も、手が届きそうなところにあって、迫力いっぱい(^^)
ふいに、「近衛使代(このえづかいだい)」の行列の一人が座り込む。ハッとして見ていたら、足全体を覆うわらじの、脛飾りがはずれたらしく、結び直していた。ちなみに、履物によって身分がわかるという。普通のわらじ→足全体を覆うわらじ→草履→靴と、位が上がって行く
「近衛使代(このえづかいだい)」が乗る馬の銀面をアップで写す。面以外にも装飾品がいっぱいぶら下がっていた 六位の武官がかぶった冠「細纓(ほそえい・さいえい)」。鯨のひげや竹をたわめて黒塗りしたものを2本一組にして後ろに差し込んでいる
「斎王代(さいおうだい)」の行列(2016.5.15)
道路が狭い分、高級女官の命部(みょうぶ)の行列は、コンパクトにカメラに収めることができる
この日は猛暑。そんな暑い中、長い袖のついた、歩きずらい衣装を身に付け、京都御所(きょうとごしょ)から、上賀茂神社(かもがもじんじゃ)までの8キロの道のりを歩くのだ。童女(わらわめ)は、バテてしまったらしく、身体を左右にゆらゆら揺らしながら歩いていた。見かねた観客が、「もう少しだから頑張ってね!」などと、応援していた
距離が近いお陰で、斎王代の顔がしっかりと見えて、大満足。ちょっと太って見えたのは、衣装のせいだろうか
古代の神事服を着た采女(さいじょ)。斎王代とそっくりの髪形で、ほほの両側に複雑に編まれた日陰糸(ひかげのいと)飾りが揺れる。肩に飾った葵の葉っぱもこの暑さでカリカリに縮んでいた(^_^;)
馬にのった「騎女(むなのりおんな)」の女性と、レンズ越しに目が合って、思わずニッコリ。これも狭い賀茂街道ならではの醍醐味。結構、行列の人はカメラを気にしている。お陰でちょくちょくカメラ目線と出会った(^0^)
◆nabeさんのUチューブ 「賀茂街道の葵祭の『路頭の儀』」(2016.5.15)
 「賀茂街道の葵祭の『路頭の儀』」←こちらの青い文字をクリックしてください

赤い橋が架かる「上賀茂神社(かみがもじんじゃ)」(2016.5.15)
京都御所をスタートした平安のきらびやかな「路頭の儀(ろとうのぎ)」の行列の終着地が上賀茂神社(かみがもじんじゃ)。行列が到着する前に、上賀茂神社をのぞいてみた。特に澄んだ小川に架かる赤い橋や「立砂(たちすな)」が印象的。ちなみに、「立砂」は盛砂(もりすな)とも言い、神様の出現(立つ)に由来する清めの砂だ

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