去年の「海の森」の植林から森への関心が深まり、今年は「多摩川水源森林隊」のボランティア活動に参加。そして「国際森林年記念会議」の講演会にも参加してきました。 国土の約7割が森林である日本。わが国の森林率は世界第三位とか。でも、今や林業は衰退し、日本の森は日に日に荒れ果てています。 日本の未来をめざし、森を再生し、林業を通して、新たな国づくりをしていこう、というのが今回の講演会のテーマでした(2011.10.25日経ホールにて開催) |
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2011.10.29up 渡辺京子 |
No.1 サケが森をつくっていた。そしてカナダは林道を元にもどしている(C.W.ニコル氏) | ||
テレビでおなじみのニコル氏。日本へ帰化し、現在は長野県黒姫に住み、自然環境の保護活動を行い、里山の一部を購入して、里山の再生運動を展開されています。 今回のニコル氏のテーマはサケと森の関係。 ニコル氏の友人でカナダで熊の研究をしている人を通し、ニコル氏は「サケが森を作っている」ことを知ったそうです。 1頭の熊が1年間にサケを取る数は約700尾。熊はサケを捕まえると、仲間同士の争いを避ける為、森へサケを持っていき、頭の後ろのおいしいところだけを食べます。食べ終えると、サケの食べ残しをそのままに、またサケを取りに川へ戻ります。 森に散乱する食べ残しのサケの画像を画面で拝見しました。ニコル氏の話によると、サケの回りには、白い米粒が散らばっているように見えたそうです。それは実はうじ虫。そのうじ虫たちによって、サケの残骸は少しずつ土へと帰って、森の貴重な栄養分となっていきます。 サケの身が散乱する場所と、散乱しない場所では大きな差があるそうです。 サケの栄養をもらった木は病気にもかかりずらく、同じ地質だった場合、サケの身が散乱する場所の木は、年輪が2倍ぐらいに大きくりっぱに成長するそうです。 こうして、森にとって、サケがいかに重要な存在であるかをニコル氏はわかりやすく説明してくれました。サケが森をつくっていただなんて、ちょっと思いもよらない発想ですよね。 今、カナダでは、サケが戻ってこれるよう、川を自然に戻す運動が行われているそうです。と同時に、林道も元に戻しています。それは、一時カナダでは原生林の伐採がすすみ、木材の運び出しのための林道ができ、そのために山が荒れて、多くのサケが戻ってくることができない状況となってしまったからだそうです。 サケにとって、川の底には産卵をするための砂利が不可欠です。また、川を上るための段差には、ジャンプするためのえぐれた場所も必要なんだそうです。川がえぐられるにはある程度、川の流れがないといけません。 カナダでは、原生林の保護と植林、そして、林道の廃止復元に力を入れ、サケのもどってくる川の再生に力を注いでいます。 日本にとって、同じ林業国カナダに学ぶことは多いはずです。日本の森を再生し、豊かな国づくりをするためにも、カナダがたどってきた行程を詳細に検証し、実践していくことは大切なことかもしれません。 ニコル氏の後援内容を必死で思い出しつつ、ネットでの情報も見ながら、簡単に書いてみました。この今回の講演内容は後日、日経新聞にも掲載されるそうです。 |
No.2 POLYTECHNIK Biomass Energy | |
二番目の講演は、受付からいただいたトランシーバーをつけて、同時通訳を聞きながらの講演。 同時通訳とはこんな感じなのか、と生の日本語訳を聞くために、耳に神経を集中させるんですが、日本語を追いかけるだけで精一杯(^^;)。だいたい、わたし、「バイオマス エネルギー」という意味さえ、よく知らなかったのです(^^;)(^^;)。 ただ今、ホームページを作りながら、ネットで検索し、「バイオマス エネルギー」について、わかりやすい説明をしているサイトを発見し、ようやく全貌がわかりつつあります(遅すぎ(^^;))。 「独立法人行政法人 NEDO」のホームページより、抜粋させていただきます。 ********************************* 「バイオマスとは、生物資源(バイオ/bio)の量(マス/mass)をあらわし、エネルギー源として再利用できる動植物から生まれた有機性の資源のことです。また、石油や石炭などの化石資源と対比して、「生きた燃料」ともいわれています。 バイオマスの種類はいろいろありますが、大きく分けると廃棄物系バイオマスと栽培作物系バイオマスに分かれます。」 |
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