No.2 さぁ、間伐ボランティアの始まりで〜す!(2011.10.23)
ヘルメットをかぶり、軍手と腕カバーをはめて、斧の入った真っ赤な木箱を紐で腰に結びつけ、その上から、ノコギリの入った皮のケースを再度、腰に紐で結び付けます。まるで本物のキコリさん(^0^)。歩くたび、木箱の中の斧がカタカタと音を立てます
森林組合の指導員さんを先頭に、3班に分かれ、まずは一連の作業を見学します。この時までは、まさか、一人一本の木の伐採を全部任されるとはだーれに思っていません(・_・;)。
指導員さんがするするとハシゴを登ります。ハシゴではなく、木を持つところがミソ。木を持たずにハシゴを持って登ると、ハシゴごと倒れます(^^;)
ハシゴと言っても、普通の長方形のハシゴじゃなくて、中心に一本の棒があって、横に10cmほどの交互の棒が出ている、なんとも心もとないハシゴです(^^;)。ある程度登ったら、片足を木に巻きつけて、上体を固定し、ハシゴの上のほうに付いているハシゴのクサリを回して、留め金を止め、ハシゴを木に固定します。つまりそれまでは固定してないハシゴを登る訳なんです(^^;)
そして、更にハシゴのてっぺんまで登って、また片足を木に巻きつけて、上体を固定したら、できるだけ上のほうで縄を「ねじ結び」に結び付けます 「ねじ結び」は正しく結ぶと、強く引けば引くほど締まるという結び方で、簡単に結べる割には、どんなに強く引いても容易に解けない結び方なんだそうです
他の木に渡した縄を引っ張って、この木を倒すための受け口を作ります。最初に水平に木の直径1/3〜1/4ほどにノコギリを入れます。次に45度の角度で先ほどのノコギリの切り口まで斧で木を切っていきます。この斧の作業が大変!斧を振り下ろすとあっちを切ったりこっちを切ったり(^^;)。終盤になってようやく斧が使えるようになって、さくさくと枝などを斧で切り落としました(^=^)
受け口の反対側から追い口をノコギリで切っていきます。切りすぎても、切り足りなくてもいけません(^^;) 先ほど結びつけていた縄を、対角線上の木から引っ張って、木を倒します。倒れていく木は頂上近くの枝を他の木々に引っかけながら音を立てて倒れていきます
バウンドしながら完全に倒れた木。実は間伐は木を倒すだけではなく、それからの処理の作業も大変。斧で枝をきれいに払い、木は三等分に切り分けて、木々の間に横に渡して、山の上から物が落ちてこない為の柵にして、全行程がやっと終了します。斧で枝を払っているのが、わたしを指導してくれた青木氏(右画像)です。

わたしのノコギリ作業を見ていた棟梁みたいな存在の青木氏、「ノコギリ、うまいねぇ」とお褒めの言葉が(^o^)。「ノコギリ、大好きなんです」と得意になるわたしに、下からノコギリをうまく引ける人は少ないんだよなぁ、と言ってました。ちなみに、わたし、たて・横・斜めはもちろん下からだって、ノコギリ使いは得意です\(^o^)丿
一連の間伐作業をボランティアの皆さんはただ見つめるのみ。まさか、この一連の作業をこれから自力でしなければならないのだとは、誰も気づきもしませんでした(^^;) 上からのこぎりを入れ、半分ほど切ると、木の間に、はさまってしまうので、今度は下からノコギリを入れます。
下からのノコギリは難しい作業。この作業の時、青木氏にほめられました
持ち運べる長さに木を切り、木々の間の柵にするため、縄で運びます。これがメチャクチャ重い(・_・;)。さすがにわたしの時には青木氏がお手伝い
たった一人で間伐作業の開始!(2011.10.23)
順番がめぐってきて、まずハシゴによじ登ります。檜に縄を結びつけたら、切り倒す方向へ受け口の作成。ノコギリは何なくできたのに、斧を思い切り振り下ろすとあっちこっちへ刃が飛んで、中々うまく的中しません(^^;)。

やっとでき上がった受け口をデジカメでパチリ。でも、青木氏に見せると、「ちょっと方向違うなぁ」とのことで、斧で受け口の修整。再度修整しても、「ちょっと方向違うなぁ」と修整作業が何度も続きました(^^;)。

ところで、斧を思い切り振り下ろすせいか、はたまたヘルメットが大きいせいか、斧を振り下ろすたび、ヘルメットがずり落ち、目をふさぎます。ヘルメットを押し上げては斧を振り下ろすという作業が続きます。ヘルメットの間からは滝のような汗が噴き出し、額や頬へ。ほとんど根性試しか、罰ゲームのような作業でした(^^;)
この画像はわたしが倒した木を正面から撮影したもの。横から撮影すると、とてもじゃないですけど、レンズに収まり切れなかったんです。直径20cm以上はある木で(高さは20mほど)、倒れた木の上部の枝を払っていたら、赤い木の髄のようなものが出てきて、ドキっとしました。

後でわかったことですが、わたしが切り倒した木は檜?だったとか。杉なのか、檜なのか、わからずに切り倒してしまっただなんて、なんだか木に申し訳ない気持ちです。せめて、倒れた木に感謝の気持ちを伝えるべきだったと今、画像を見ながら反省しています。

間伐は、森を健全に維持するために、木を間引きすること。この木の犠牲で、残された木々が健やかに成長します。木々が健やかに育つと、健康な森ができ上がっていきます。
健康な森が育てば、たくさんの水が森に蓄えられ、ろ過され、きれいな河川へと育っていきます。また根が張ることで、土砂災害も防いでくれます。

水道局の方がおっしゃってましたが、水道専用貯水池として造られた日本最大級の小河内ダムは54年を経た今もダムの中の堆積土砂は他のダムに比べ、極端に少なく3%なんだそうです。それは奥多摩や秩父の山々によって土砂が押さえられ、きれな水が河川へ流れ出すからだとおっしゃってました
間伐作業、終了! わたしは大きな達成感に満たされつつ、森を振り返って、記念にパチリ。間伐された木の残骸もきれいに整理整頓されて、森はひときわ明るくなっていました(^0^)
ノコギリと斧を整理箱へ戻し、お片付け。またそれぞれ車に分乗して、多摩川水源森林隊の建物へ帰宅。30分ほどの道中でついつい、うとうとと居眠り。車窓から入る風のなんと爽やかで気持ちがよかったこと(^0^) 帰宅の折、建物の壁に一日お世話になったヘルメットが整然と干してあり、次の出番を待ってました(^^)
間伐の作業前に全員集合の写真をパチリ。体調不良等の理由から12名の参加となった間伐ボランティアの面々です。ちなみに、わたしは前列の左から2番目。ちなみに、女性は4名でした

次は、多摩川水源森林隊の活動について

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