2022/12/3-12/26南太平洋クルーズ24日間個人旅行

 7.スヴァの陽気な村ナイリリの笑顔/フィジー共和国

情報集めをしていて、昔、フィジー島は「人食い島」として知られていたと知り、ちょっと驚いた。部落間の争いが絶えず、勝ったほうが相手の戦士の勇気ある魂を取り入れる意味で人肉を食したという。脳みそは特に好まれたらしい。今は宣教師たちのたゆまぬ犠牲や努力によって、キリスト教が根付き、人食いの慣習は完全に断ち切られた。ところで、スヴァはフィジーの首都らしく、街には活気があふれていた。そのスヴァからロングボートで川を下り、ナイリリを訪れ、フィジーの歴史や伝統、文化に触れて来た。それにしても、スヴァの人たちも、ナイリリの村人たちもとてつもなく明るい。人なつっこい人たちのお蔭で笑顔いっぱいの一日となった

スヴァの人たちは陽気(2022/12/15

車中のわたしたちに気づいて、子供を高々と上げたり、手や足を振り上げて、おどけた様子で挨拶(^0^)。スヴァの人たちは陽気だ
仕事の手を休めて、笑顔で手を振ってくれる人たち。ほんの一瞬の挨拶だけれど、元気がもらえる瞬間だ。お蔭で一日じゅう温かい気持ちになる。おおらかな自然の中、大家族でのんびりと育つフィジアン特有の気質なのかなと思う

ナイリリの川をロングボートで川を下る(2022/12/15)

バスでナサリの水上タクシー乗り場に到着。さっそくライフジャケットを着て、ロングボートに乗り込む
水上タクシーの桟橋には続々と地元の人たちを乗せたボートが到着する。道の整備が遅れている田舎では、水上タクシーが大切な日常生活の交通手段なのだろう
ロングボートは広い川をぐんぐんと下っていく。両岸はヤシの木と、ポツポツのぞく民家
トタン葺きの家の前では子供たちが元気に川遊び。わたしたちに気づくと手を振ってくれる。それにしても、こんな小さな子供たちが大人の見守りもなく、川遊びとは、ちょっと豪快すぎる?(^_^;)

ナイリリの小学校と教会訪問(2022/12/15)

ナイリリ村の桟橋に到着すると、村人たちが歌でわたしたちを招き入れてくれた
ガイドの人に連れられ、小学校へ向かう。小学校には天井付きの長い廻り廊下があり、校舎は床上式で、結構、立派な小学校だ
4つほどある教室の入口には時間割表や勉強の教材のようなものが貼ってある。勉強もちゃんと頑張っているんだろうなと気づく
わたしたちの集団を見かけて、子供たちは先回り。道案内のつもりか、はだしでテクテクわたしたちの前を歩く。スーパーマンTシャツの男の子は人なつっこくてずっと付いてくる。ペットボトルのグッドアイデアの手作り柵
こちらは「ナイリリ教会」。1800年代初頭にカトリックの宣教師によって、建てられた。フィジーの人食いの習慣の所でも書いたが、中には食べられてしまった宣教師もいたそうで、人肉の習慣をやめさせようとする宣教師たちの努力は並大抵ではなかったようだ。でも、そのお陰で、今ではフィジーの人のほとんどがキリスト教を信仰している。ここナイリリ村の小学校横の立派な教会は年を重ねてすっかり古めかしくなっていたが、威風堂々とそびえていた
内部はピンクを基調に明るい。ずらりと並んだ木製の長椅子を見ながら、日曜のミサにはたくさんの人たちが集まるんだろうなぁと思う。都会の教会にも負けないようなステンドグラスが窓じゅうに埋め込まれており、大切にされた教会なのだとわかる
小学校で遊んでいる子供たちを見つけて、持参したボールペンをお兄ちゃんに渡す。お礼を言って、受け取ったお兄ちゃんは小さな子供たちに1本1本配ってから、もう一度、お礼を言いに来た(^=^)
学校の一画に建っていた素敵な建物。先生か、教会の人たちの建物かな、などと勝手に思う(^_^;)。ところで、南太平洋の島々を巡っていて、気づいたことのひとつに、このカーテンの下げ方がある。南の国にとても似合っていた

ナイリリ村で伝統のセレモニー(2022/12/15)

もうひとつのナイリリ村にバスが到着すると、既に村人たちが出迎えに来ていて、歌を歌いながら歓迎してくれた。女性たちはポリネシアン柄のスーツ、男性陣はスルを腰に巻きつけた正装姿だ。砂利道なのに男性陣は豪快なはだし(^_^;)
流ちょうな英語でいろいろと話しかけてくれた美人の村人 ござ編みをしていたおばあちゃんは、カメラを向けると、お茶目な目でニッコリ。このゴザは涼しさを生むじゅうたんだ
見事に洗濯物がずらりと並んだ民家の前を通った。やはり床上式。夏の暑さを和らげる工夫だろうなと思う
村長さんの挨拶が済むと、セレモニーの開始。ナイリリ村の村民の皆さんがたくさん参加していた
nabeさんのUチューブ◆ 「ナイリリ村のセレモニー」

https://youtu.be/sf8iLuqTa8c
やがて、棒が打ち出す音とギターに合わせて、皆さんが歌い始めた、
そして、カヴァのセレモニーへと移る。ここでもカヴァを飲みたい人?と聞かれたので、手を上げて、二度目のカヴァ体験をした。ラウトカのサベト村で飲んだ最初のカヴァより格段と濃くて、これぞコショウの木の根か、と思わせる味だった(^_^;)。舌がしびれるまでは行かなかったが、一気に飲み干したので、いきなり喉を通った不思議な味にnabeさんと二人、顔をしかめた。後ろにいたオージーの女性が「How about that tast?(どんな味?)」と聞くので、「It's more strange than another place's cava.(他のところのカヴァより変)」と苦いものを食べた時の顏で応えた(^_^;)
カヴァのセレモニーの後は、男性陣たちの歌が始まった。同じ伝統芸能なのに、サベト村やミステリーランドの男性陣とはちょっと様子が違うなぁと眺めていて、やっと気づいた。同じ原住民の恰好でも、強面(こわおもて)に見えなかったのは、顔を覆い尽くす「真っ黒なヒゲ」がなかったからだ。若者たちはあどけさの残る、優しい顔立ちの若者が多かった
と思っていたら、いきなり若者4人による戦いの踊りが始まり、さっきの若者たちの顏が豹変した。凶暴な顔つきになって、たけだけしく踊る。余りに激しく動き回るので、カメラでは捉えきれず、ブレブレの写真になってしまった
nabeさんのUチューブ◆ 「戦いの踊り」

https://youtu.be/WsBNP16VKXs
未来の若者たち・おチビさんたちは迫力いっぱいの若者たちの踊りに目をこらす。黒目と白目がはっきりしていて、子供たちの目はやたら大きく見える
女性たちの踊りはゆるやかで、顔を伏せ、眠る様子や、手をあげて、喜びの様子など、フラダンスのようにひとつひとつの動作に意味があるようだった
さて、村の女性たちの踊りが終わると、今度は村人と観光客が入り混じっての踊りになる
ついには、踊りの輪が熱気を帯びてきて、村人と観光客が一列になって、元気な汽車ポッポになったかと思うと、会場の中をくねくね走った。ドンチャン騒ぎのような様相になり、その熱気を残したまま、セレモニーはお開きになった
やがて、別れの時刻となり、村人によるお別れの歌「Isa Rei」の合唱に見送られて、会場を後にした
最後にナイリリ村の若者たちとの想い出写真をパチリ

人なつっこいナイリリの村人たち(2022/12/15)

会場を出ると、目の前にナイリリ村の自然いっぱいの家並みが目に飛び込む
わたしたちの姿に気づいたのか、さっそく家の中からふたつの顏がのぞいて、手を振ってのご挨拶
家の前でくつろいでいたおじいさんも大きく手を上げ、ご挨拶
家の前であそんでいた子供たちは興味津々の目でわたしたちを見送る
玄関先の子供二人も笑顔でバイバイ。村の出口までのほんの15分ほどの時間だったが、ナイリリ村の人たちからたくさんのお別れの笑顔を頂いた。本当になんと人なつっこい人たちだろう。ナイリリ村の素敵な思い出が心地よく心に残った
スヴァの街のワンショット(2022/12/15)
スヴァのガソリンスタンド。首都らしく、スタンドは混んでいて、よく磨かれたきれいな車が並んでいた スヴァの都市部の小学校。ナイリリ村の小学校とは大分趣きが違う
ピンクの家を発見。洗濯物の行列はよく見る景色だが、カーテンの飾り方が独特。こういうカーテンの飾り方が今、スヴァで人気なのか、よく見かけた
素敵な家を発見。うまく傾斜を生かしたデザイン
スヴァの港近くになると、マーケットなど店の数もどんどん増えて、クリスマスの買物客たちでどこもかしこもすごい人出だった
若者たちの行動はどの国も一緒。楽しい場所に集まるのが若者の特権なのだ(^^)

次は 8:小学校がひとつあるだけの村「ドラヴニ」/フィジー

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