2022/12/3-12/27南太平洋クルーズ25日間個人旅行

3.パッフィンビリー鉄道とヤラ・バレー ワイナリーとオペラ座の怪人/メルボルン

ダンデノン丘陵の森林地帯を走るレトロなパッフィンビリー鉄道や、ビクトリア州が誇るワインの産地ヤラ・バレーのワイナリーを巡る現地オプショナルツアーを日本で予約した(2人で370AU$、およそ33,000円)。ふたを開けたら、参加者はわたしたち夫婦だけ。まるでお抱え運転手&ガイドさんとなり、ガイドの上田さんに貴重な話をいっぱい伺うことができた。オプショナルツアー終了後は、頑張っておめかしをして、「オペラ座の怪人」のオペラ観劇へ。実に盛りだくさんのてんこ盛りの一日となった 
ダンデノン丘陵の森林地帯を走るレトロな蒸気機関車「パッフィンビリー鉄道」(2022/12/6)
100年もの歴史を誇る蒸気機関車「パーフィンビリー鉄道」。「パッフィンビリー」とは、「煙を吹き上げるヤカン」という意味で、現存するイギリス最古の機関車から名づけられたそうだ。始発のベルグレープ駅からレイクサイド駅までたっぷり45分ほど楽しめる
窓から足を出して座ると、風がそのまま体にぶつかり、自然と一体になって走る開放感がたまらない。思わず子供のように、はしゃいでいたら、頭をヒジャブで覆った、終始大人しかったアラブ系の女性たちも足をぶらぶらさせ、はしゃぎまくっていた。実は2018年3月事故が起き、この車外へ足を出す座り方が中止になってしまった。果たして、今回、このハチャメチャな座り方ができるのかどうか、心配していたが、杞憂だった(^_^;)
発車を待ってると、もう一台のパッフィンビリーがホームに入ってくる。煙を吐きながらホームに入ってくる、その重厚な姿に圧倒される パッフィンビリーの車両は昔の面影を残した素朴な木造り。窓にはガラスがなく、雨の日用なのか、上にビニールカーテンが丸まめてあった
動き出す前から私たちのテンションも急上昇 窓に座ったり立ったりと車内は落ち着かない

始発の駅「ベルグレープ駅」で、ガイドの上田さんが切符を買いに行ってくれる。いつもは個人旅行なので、全て自分たちでやるしかない。こんな楽な思いをしてしまうと、後が大変だなぁ、と思わずため息  
白ひげの駅員さんはカメラを向けると、満面の笑顔 メンジーズ クリーク駅の駅長さんはメダルいっぱいの制服姿。何もかもがひと昔前のまま
小学生の集団がやって来た。緑の制服を着た子供たちの集団は乗り込むホームへ移動する時、肩に手をかけ、汽車ポッポスタイルで可愛かった(^0^)。子供だから、窓から足を出したら、それはもう大はしゃぎだろうなぁ、と彼らを撮影するのを楽しみにしていた
ところが、蒸気汽車が走り出して気づいた。子供たちの乗る車両はまるで貨車のような車両で、お尻を載せる窓枠がない。つまり、足を出して座ることができない車両だったのだ。かわいそうに、座れない代わりに子供たちは車両をバンバンと叩き、手すりをにぎりしめ、思いっきり大きな声で歌っていた(^_^;)
足が届きそうな所に木の切り株
馬に防寒具?夏なのに?真夏のオーストラリアが冷夏という証拠? 馬が休む牧草地、こんもりと茂る森林、黄色い花が咲く丘など、車窓の景色を七変化させながら、煙を上げて、パッフィンビリーは走る
地元の皆さんはパッフィンビリーが通ると、手を大きく振って、挨拶をする。踏切で止まっている車のドライバーさんさえ笑顔で手を振る。お蔭でパッフィンビリーの乗客たちはせわしなく手を振り続けることになる(^_^;)
nabeさんのUチューブ◆ 「パッフィンビリーは走る」

https://www.youtube.com/watch?v=S8aWYRw2iqo
レイクサイド駅でおいしいランチ(2022/12/6)
下車したレイクサイド駅にあるおしゃれなレストラン「カフェ テラス」でめちゃくちゃおいしいハンバーガーを食べた(ツアー代込み)。ガイドの上田さんがおいしいお店を選んでくれたのだ。もちろん飲み物はオーストラリアに行くたび楽しみにしている「Flat White」。ということで、ちょっと「Flat White」の説明を(^_^;)
こちらがオージー定番の「Flat White」 。エスプレッソにきめ細かに泡立てたスチームミルクを注ぎ、その上にうっすらとフォームミルクを入れ、絵柄を付けたりする。味はカフェラテやカプチーノがミルク味が濃いのに対して、Flat Whiteはエスプレッソの味が強い レークサイド駅のハンバーカー。ハンバーガーも中身を選ぶことができて、わたしたちはオージー牛肉にしてもらった。付け合わせのポテトもこれまたおいしくて、通常ポテトは太るので敬遠するが、ついおいしくて、たくさん食べてしまった
レストランを出ると、今、オーストラリアで爆発的人気を博している若い女性「Karen Alsop」の、動物たちをモチーフにした絵が展示されていた
上田さんの貴重な話を伺いながら、のんびりと車窓を眺める。青い空にぽっかり浮かぶ白い雲の下で草を食む馬たち。何もかもが任せっきりで目的地まで車で運んでくれるこのオプショナルツアーのなんと楽チンなことか。至れり尽くせりのオプショナルツアーの次なる目的地はヤラ・バレーのワイナリー巡り

オーストラリアでもTOPクラスのヤラ・バレーのワイナリー「ドメイン・シャンドン」(2022/12/6)

 
 
約170年もの歴史を持つビクトリア州が誇るワインの産地「ヤラ・バレー」。大小80ものワイナリーが点在し、世界に誇るオーストラリアワインが製造されている
ヤラ・バレーは涼しい気候で、肥沃な水はけのよい土壌が特にピノ・ノワールやシャルドネなどの栽培に適し、世界的評価を得ている。ブドウの木の一番端に、赤や白のバラが植えてあるのは、病気の発生を早く見つけるため。バラのほうがブドウより早く病気にかかるので、ブドウの木が病気になる前に未然に発見できるという
そのヤナ・バレーの中の、特にスパークリングが有名なワイナリー「ドメイン・シャルドン」へ行く。さっそくスパークリングワイン6種のテイストが始まった。きめ細かな泡が芳醇な香りを放つ。左のドライの味からテイストを試みる。結局、一番最初にテイストした「VINTAGE BLANC DE BLANCS」(42AU$)が気に入って、rinaファミリーのお土産に買う(テイスティングをすると、購入時10%引き)。後で知ったが、こちらのテイスティングはおよそ50AU$(4500円ほど)かかるそうだ。6杯分のテイスティングなのだが、二人で飲んでも飲み切れず、半分ほど残してしまった
「ドメイン・シャルドン」の発泡酒スパークリングワインの貯蔵庫。シャンパンの行程はワインより長いため、値段が高くなるそうだ。ここドメイン・シャルドンのスパークリングワインはきめ細かい泡が自慢。瓶を逆さにして保存し、沈殿物を瓶の先にため、凍らせて、沈殿物を飛び出させて、不純物を除去しているという

築100年の御三家のワイナリー「YERING CHATAU(イエ―リング シャトウ)(2022/12/6)

ビクトリア州で最も古い、築100年のワイナリー「イエ―リング シャトウ」はヤラ・バレー御三家のひとつ。NEW州から持ってきた白ワイン種の苗木を植えたのが始まり。ワインだけでなく、ヤラ・バレーのチーズなど、おいしい乳畜産物を揃えているのも魅力のひとつ
ヘリコプターでやってくる常連さんもいるようで、人気が高いワイナリー。肝心のテイスティングは「ドメイン・シャルドン」でのテイスティングがたたって、2杯目でギブアップ(^_^;)

芸術と文化の中心地「アーツ・センター・メルボルン」で「オペラ座の怪人」を観劇(2022/12/6)

舞台装置がすごい、と評判のオペラ「オペラ座の怪人」。ちょうど「アーツ・センター・メルボルン」で公演中だったので、最前列で観て来た。オペラにバレエを組み合わせたような見ごたえある演出だった
「アーツ・センター・メルボルン」は州立劇場で、シドニーのオペラハウスに次ぐ劇場。塔はメルボルンのランドマーク的存在で、塔のすそは、ちょっとバレエのチュチュに似ている。日本で購入したEチケットは、オーケストラが目の前の最前列の席。二人で338AU$(およそ32,000円)だった。席に着くと、まず素敵なオレンジの緞帳(どんちょう)が目についた。ホールを振り返ると、たくさんの人たちが客席を埋め尽くしていた
劇が始まると撮影できないので、オペラが終了して、慌ててカメラを取り出した。最後に見せたヒロイン・クリスティーナを演じたBRIDGET COSTELLOの笑顔がたまならく可愛かった
こちらはスタンディングオペレーションの中、全員での舞台挨拶の時のワンショット。最前列だったお蔭でコンパクトカメラでもどうにか写すことができた

実は今回の上演でひとつだけ不満があった。nabeさんも「そうだよねぇ」と同じ反応だった。こんなことを言っては申し訳ないが、主役のファントムがハンサムな男性ではなかったのだ(^_^;)。演技には全然文句はなかったが、ちょっと小太りの普通の男性だった。ファントムが出るたび、わたしの中で不満が募った。かっこいい顔立ちだからこそ、醜い半分の顏を覆うマスクが際立つのだ

そして、プログラムを確認して、気づいた。プログラムにはBLAKE BOWDENという端正な顔立ちの長身の男性がファントム役として紹介されていた(下にプログラムの画像を掲載)。ふ、ハンサムなファントム見たかったなぁ(ため息)
こちらがプログラムの画像。端正な顔立ちの男性のファントムはやっぱりかっこいい。
絢爛豪華な衣装といい、くるくると目まぐるしく変貌する大がかりな舞台装置といい、圧倒されまくりの舞台だった。また、ちょうどわたしの列ぐらいの客席の高い天井からいきなりシャンデリアが落下し、火や煙を噴くなど、心憎いセットにも感動してしまった。何しろ本当の炎なのだから、迫力が違うのだ

「オペラ座の怪人」は豪華な衣装や舞台装置に大金をつぎ込むメガミュージカルの先駆けとなったオペラ。次々とヒットとなり、1988年のニューヨークのブロードウェイで大ブレイクした

念のため、おおまかなあらすじを紹介。19世紀末のパリのオペラ座(オペル・ガルニエ)が舞台。パリのオペラ座の地下に住み、劇場関係者から恐れられている怪人と、怪人に歌手として素質を見出され、レッスンを受けるコーラスガールのクリスティーヌと、クリスティーヌの幼馴染のオペラ座の後援者ラウル子爵の3人をめぐる三角関係の話。怪人を中心にしたラブ・ロマンスに焦点を当て、流麗な音楽、豪華な舞台衣装、鮮やかな舞台転換などで、今なお、多くのファンを惹きつけている
ところで、「オペラ座の怪人」が公演される「アーツ・センター・メルボルン」の前には大きなマスクが飾ってある。記念にnabeさんでも立たせて、写真でも撮るかと、カメラを取り出していたら、黒いスーツに身を固め、イヴサンローランのバッグを肩にしたオシャレな女性が声をかけてきた。2人の写真を撮りましょうか?という親切な申し出だった。写真を撮ってもらってから、わたしはすかさず、あなたの写真を撮ってもいい?と尋ねた。
メルボルンではクルーズ船への乗船を目前に控え、コロナ感染を恐れる余り、いつもの旅なら一番に楽しむ地元の人たちとの交流を極力避けていた。だからだろう、ことさらに彼女の親切が嬉しかった
22:00過ぎに終演。興奮がまだ収まらないのか、ヤラ川の夜景がことさら目に染みた

次は 4.ニューカレドニアの首都ヌーメア

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