かもめのやさしいお茶会

お点前のわき役たち(^^) 2016.4.16
花形盆に整えられた茶道具。花形盆は5つの縁があり、花びらが開いたように見えることから名付けられたとのこと。裏千家十四代家元淡々斎(たんたんさい)が好んだと言われる盆で、裏千家の茶箱点前の一種の「花点前」に用いられる。ただ、28cmの程よい大きさなので、使い勝手がよく、いろいろな用途でも使われるそうです 少しずつ集めたわたしの茶碗たち。いつの間にか8個に。今回、「お薄」を2回頂きましたので、全ての茶碗が登場しました。桐の箱に入っていたものもあったのに箱はさっさと処分。今思えば、なんとバカなことを(;_;)。
それぞれの茶碗がどんな焼き物で、由来はどこか、など、少しずつ知識を積み重ねたいなと思っています
客人をもてなしてくれる「亭主」の本さんと、「正客(しょうきゃく)」の堀さん。亭主をサポートする「半東(はんとう)」の私が全くの未熟者のため、堀さんが亭主をサポート。お陰で滞りなくできました、と本さんも喜んでいました。ちなみに本さんは裏千家で、堀さんは表千家。わたしは中千家もおこがましく、さしずめ外千家?(^_^;) 今日の主役のひとりの「茶菓子の桜餅」。なんと本さんの手作りです。ひと目見るなり、皆さん、感嘆の声。桜の葉っぱのほんのりとした塩味と、優しい味の薄皮、程良い甘さの餡と、見事に三拍子揃った食べるのも惜しいほどの桜餅でした。薄皮を焼く際、何度か焦がしてしまったそうです。心のこもった手作りの桜餅、ご馳走さまでした
干菓子は、愛らしい色どりいっぱいの「さくら」を本さんが買ってきてくれました 菓子盆にきれいに並らべられた、出番を待つ干菓子たち。客人へのおもてなしの心がいっぱい
静かに「盆略点前」の始まり 2016.4.16
風炉も釜もなく、テーブルと魔法瓶という有り合わせでしつらえたお茶会です(^_^;)。深々とお辞儀をして、客人たちをお迎えする「正客(しょうきゃく)」の堀さん 柳さんは正座が膝に悪いので、椅子に座っての参加。それならと、オーさんも、柳さんの奥さまも、椅子に。公さんはしっかりと正座。わたしはこっそり正座椅子(^_^;)
本さんのお点前がはじまり、袱紗(ふくさ)さばきを凝視する皆さん。裏千家と表千家では、この袱紗さばきが違うとのこと。茶道で真っ先にお勉強するのがこの袱紗さばき。裏千家にするか、表千家にするか、少しでも簡単なほうにしたいなと考えているわたし(^_^;)。ちなみに、ユーチューブにはたくさんの袱紗さばきが紹介されています
<盆略点前>  色分け ◆亭主 正客  ※半東(はんとう)のわたしは撮影に必死(^_^;)
袱紗(ふくさ)をさばく

棗(なつめ)を清める(左手で棗を取り、甲を「こ」の字で拭く)

茶杓(ちゃしゃく)を清める(茶杓を右手で中央へのせ、ふくさを二つ折りにし、かい先まで清める→3回清める


茶筅通し(ちゃせんとおし)をする
茶碗に湯を入れる→茶筅通し(ちゃせんとおし:二度あげ、三度打ち、「の」の字))をして、穂先を清める→茶筅を元の位置に戻す(両手は「ハ」の字で膝の上) →茶碗を右手で取り、左手に持ち替え、建水(けんすい)に湯を捨てる


茶碗を清める
茶巾(ちゃきん)を右手で取り、茶碗を大きく三回半拭き、(福だめをつまみ親指が茶碗の外側になるように茶巾にかけ、親指と人差し指でしっかり持ち、三本の指を軽くまげ茶碗を回しながら行なう)、手前へ持ってきて抜き取る→茶碗に茶巾を置く→茶巾を入れたまま、茶碗を下に置く


茶杓(ちゃしゃく)を持ち、亭主は、「お菓子をどうぞ」と客人にすすめる

それを受け、正客(しょうきゃく)の堀さんは、頭を下げる
 

菓子器をおしいただいた後、懐紙(かいし)を出して、菓子を懐紙に取り、懐紙の上左端を折って、箸を清めてから、次客に菓子器を送る
 
今回は、椅子席のため、正客の堀さんが懐紙にお菓子を載せて、オーさんや柳さんご夫婦に菓子を渡します 正座をしていた公さんは、自分で菓子器から懐紙へ菓子を取ります
<盆略点前(ぼんりゃくてまえ)>茶を点(た)てる
棗(なつめ)を取り、茶碗の左上にかまえ、茶杓(ちゃしゃく)を握り込んで、棗の蓋をとる→蓋を盆の淵に置く


茶杓(しゃしゃく)で茶をすくう→茶を2杯ほど茶碗に入れる


茶杓を持ちかえ、茶碗の縁で静かに打って、茶を払う→茶杓を握り込み、同じ位置で棗の蓋をする→棗を元の位置へもどす→茶杓を元の位置にもどす

茶碗に湯を入れる

茶筅を小刻みに軽やかに動かし、抹茶を点てる(たてる)


茶筅を元の位置に戻す

茶碗を右手で取り、左掌にのせ、茶碗の正面を客のほうへ向けてすすめるため、回して出す。

正客の堀さんがにじり出て(正座をしたまま、手をグーにして、親指で畳を押しながら体を前に進めること)、茶碗を受け取り、次客に回す


次客は茶碗が出されると、にじり出て、膝前に茶碗を引き、にじり帰って、茶碗を縁内に取り込み、次客に「お先に」と会釈し(行のおじぎ)、茶碗を膝前真ん中に置き、「お点前ちょうだいします」と真のおじぎ)をする。

真のおじき
相手と目線を合わせてから、背筋を伸ばしたままで上体を倒していきます。同時に、膝上の両手を膝前に、手のひらがすべて畳につくまで、指先から静かに下ろしていきます。指先をそろえると、一段と美しくなります

右手で茶碗を取り上げ、左手にのせ、感謝の気持ちでおしいただき、正面をさけて、時計回りに2回、回して、いただく。

客は茶を飲み、喫み口を指先で清めて吸い切りをして、その指先を懐紙で清める。

茶碗の正面を正し、縁外に置き、拝見をする。

茶碗を左掌にのせ、正面を正し(反対に回す)、出された位置に返す。

次客へ茶が出されたら、まず縁内右膝横に置き、「お相伴いたします」と挨拶し、その後、左膝横「お先に」、膝前真中「お点前頂戴いたします」と挨拶し、茶碗を取り、感謝の気持ちでおしいただき、正面をさけ、回しいただき茶碗を清め、指先清め拝見し、返す。

亭主は茶碗が返ると、右手で取り、左手にのせ、右手で膝前に置き、湯を汲み、茶碗に入れる。

湯を建水に捨て、正客から挨拶があればこれを受ける。

正客は、ここで「おしまいください」という。

亭主は、茶碗を右手で下に置き、「おしまいさせていただきます」と挨拶し、茶筅通しをし(一度あげ、二度打ち、さらさらしてコツン、あげて、コツン、「の」の字)、茶筅を水指の前に置く。

建水(けんすい)に水をすてる。

右手で茶巾をとって、茶碗に置く。

茶筅を取り、茶碗にとじ目を上にして入れ、右手で茶筅を取り、左手で建水を引いて、茶杓を二度拭いて、茶碗にふせて置く。

棗を右手で茶碗に置き合わせる(中じまい)
本さんや堀さんの力添えで開くことができたパソコン教室かもめの初のお茶会は、おごそかに盆略点前が進む中、表千家と裏千家の違いや、お茶会での笑い話なども飛び出して、なごやかなお茶会となりました

実は、さっそく、「花形盆」を買いました。また、お茶席の話のタネになりそうな、おもしろい掛け軸も手に入れました。お釜や風炉はまだ見つかっていません。

次回のお茶会までに、襖の開け閉め、おじぎの仕方など、少しずつマスターしておこうと思っています。

次回のお茶会がますます楽しみになっています。皆さんもどうぞ、お楽しみに!(^0^)l
↑堀さんの差し入れの和菓子.
お茶会の素敵なお土産になりました
←本さんが用意してくれたのは今年の絵懐紙の「人」/裏千家

割り稽古 その1<襖の開け閉め>
@正面に座る
A身体の中心より引き手(建てつけ)に近い方の手を引き手にかけ、5cm開ける
Bその手を下から24〜25cmの縁にかけ、中心まで開ける
C次に反対の手で同じ高さのところで残りを開ける
D閉める時は近いほうの手で、襖の縁を逆手に持ち、半分まで引く
E反対の手で縁をもって、その手が柱にあたるくらいまでひきつけ、残りは同じ手をかけて閉める
割り稽古 その2<歩き方>
席に入る時
@敷居から畳みの目16目ほどのところに正しい姿勢で座る
A右ひざを少し立てる
B右足は半歩前に出た状態で立ちあがる
C敷居のすぐ前に左足を踏み出し、右足で敷居を越す

席を出る時
@敷居のすぐ前に右足を踏み出し、左足から出る
A右足を左足にかぶせるように向け、左足をひいて向きを変える
B右足を引いて、両足を揃える

おわり

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