2018.9.18~2018.10.10(23日間)
ニューヨーク/ロサンゼルス/フィラデルフィア メキシコサンミゲル/メキシコシティ/イスラ・ムヘーレス/カンクン
ロサンゼルスで一番きれいな街「サンタバーバラ」
山と海に囲まれたサンタバーバラは温暖な気候と美しい景色に恵まれ、世界のセレブたちも移り住む程の人気の街。その街を散策し、おいしいシーフードを楽しんできた。そして、ミッションの女王「オールドミッションサンタバーバラ」ではちょっと不思議な体験もしてきた
サンタバーバラ散策サンタバーバラ 2018.9.27
一度はサンタバーバラ行きを諦めた。ユニオン駅からサンタバーバラ駅までアムトラックで2時間半かかるのだ。しかも1日4往復便だけなので、帰りは16:40のサンタバーバラ発のアムトラックに乗らなければいけない。「5時間あるんだから大丈夫だよ」とnabeさんが背中を押してくれたお陰でサンタバーバラ行が実現した
西海岸最古の桟橋スターンズ・ワーフからの眺め。真っ青な海を囲むようにサンタバーバラの街は広がり、その街の背後を取り囲むように、山が連なっている
つまり、いつも山と街と海がセットになった景色を眺めることができるのだ。木造りの桟橋スターンズ・ワーフは車も通るほどに道幅は広い
二重になった砂浜の間に浮かぶヨットと、砂浜に寝そべる人たち。ちょっと不思議な光景だ
セレブたちに愛されるだけあって、洒落たショップが並ぶ。何より海からのさわやかな風が気持ち良い。まずはレンタルショップを探すため、メインストリートのステート通りを北上する
真っ白な壁やタイルの装飾など、スペインを思わせる雰囲気もセレブたちの人気の理由のひとつだろう
ステート通りにはこんもりとした街路樹が連なり、暑い日差しを遮ってくれる
レンタルショップを発見。だが、カード式であることと、自転車のサイズも大きかったので、パス。もう少し小さな自転車を扱う店を探すことにした。後で、ここでレンタルしておくべきだったと後悔。ガイドブックでは数軒レンタルショップ情報が載っていたが、地元の人に尋ねても、街中にはレンタルショップはなく、サンタバーバラ駅近辺まで戻らなくてはいけなかった
そこで、急きょ、自転車は諦めることにして、コートハウスを目指した。
サンタバーバラの街は一歩、メイン通りから路地に入ると、いきなり広々とした広場が現れて驚く
コートハウス(裁判所)から360度の眺望サンタバーバラ 2018.9.27
アメリカで最も美しい裁判所と言われているサンタバーバラのコートハウス(サンタバーバラ郡裁判所)。今も裁判所として使用されており、自由に見学ができ、展望台からはサンタバーバラの街を360度眺めることができる(月-金 8:30-17:00)
天井の梁の紋様、変わった形の出入り口を縁取るタイルなど、まるで小さな宮殿のような造り 1925年に地震で崩壊し、29年に再建。スペイン風の手の込んだタイルの階段が素晴らしい
展望台からの360度の眺めを楽しむ。サンタバーバラに来たら、真っ先に行きたい場所だ
ミッションの女王「オールド・ミッション・サンタバーバラ」サンタバーバラ 2018.9.27
今から思えば、コートハウスからミッション・サンタバーバラまでの上り坂を暑い日差しの中、歩くのは無謀だった。歩いても歩いてもミッション・サンタバーバラにはたどり着かない。白とピンクの愛らしい塔が見えた時は、疲れもピークで、足はパンパンに腫れていた
一歩一歩ミッション・サンタバーバラに近づいて、改めてその美しい風貌に見とれる。空の青と、芝生の緑の間に、ピンクでふちどられた、ふたつの鐘楼を構えたミッションの女王が立っていた
1786年の聖バーバラの日に、先住民族にキリスト教を布教するために、教会が建てられた。その後、学校として使われ、今はミュージアムになっている。スペイン人宣教師がカリフォルニアに造った10の伝道所のうち、このサンタバーバラだけが残った
さっそく廊下の木造りのベンチに腰かけて、暑くてバテテしまった身体を休ませる。そして、物見高いわたしは、nabeさんを残して、教会のピンクの扉の中へ入って行った
入り口に中年の女性がいて、寄付の箱が置いてあったので、何気なく1ドルを寄付した。女性がにこやかに「礼拝室へどうぞ」と言う。小さな礼拝室には、ひざまづいて祈る女性の姿があった。わたしもマネをして、木の台に膝をつき、手を合わせた腕を机に置き、とっさに「旅を無事に終えますように」と頭(こうべ)を垂れた。

ここからがちょっと神がかりの話になるので恐縮なのだが、小部屋を出て、nabeさんのところに向かう時、走り出している自分に気づいて、びっくりしてしまった。さっきまで足を引きずっていたのだ。身も心も見事に軽やかになっていた。「顔までさっきと全然違う」と、nabeさんもびっくりしていた。
信仰とはきっとこういうものなのだろうと思う。
「ミッション・サンタバーバラ」の復路は、往路とはまるで違って、楽ちんだった。すぐにバスがやって来るし、バスを下りたとたん、休憩中のタクシーのドライバーさんに巡り合えた。お陰で、時間がなくて諦めていたシーフードのレストランへも行くことができて、おいしいシーフードを食べることもできた
シーフードで大人気のレストラン「BROPHY BROS」サンタバーバラ 2018.9.27
観光客はもちろん地元の人にも人気の店で予約をしていなかったので、35分待ちと告げられ、ベルで知らせるワイヤレスのページャーをもらって、ヨットハーバーを散策することにした
2FがBROPHY BROS レストランの前はヨットハーバー
ヨットハーバーにいたおじいさんが「どこから来たの?」と声をかけてくる。日本からと応えると、「あのアクアショップの奥さんは日本人だよ」とおしゃべりが始まった。わたしの手の中のページャーを見て、「よい選択だね」、とおじいさんは親指を立てた。フィッシュマーケットの場所を教えてもらって、のぞきに行くと、小さな規模の店ながら、りっぱなロブスターなどの生ものや缶詰などが売っていた
結局25分ほどでベルが鳴り、「BROPHY BROS」へ。クラムチャウダーと生カキ、シーフードのホットコンボを注文。ロスでシーフード自慢の「ウォーターグリル」で「こんなおいしいクラムチャウダーは初めて」と絶賛していたnabeさんは、「ウォーターグリルより上だ」と、具沢山で大きなアサリがいっぱい入った濃厚なクラムチャウダーに感動していた。「当たったら大変だから生ものはダメ!」と禁止されていたフレッシュオイスターもなぜかnabeさんの許可が出て、大満足のランチとなった
ホットコンボは、ビールで茹でたプリプリのシュリンプ、蒸したマッスルやハマグリ、オイスターのグラタン、ハマグリ焼きなど、いろいろな味が楽しめて、パンと一緒に二人できれいに平らげてしまった
サンタバーバラの海岸線を歩くサンタバーバラ 2018.9.27
「BROPHY BROS」でお腹いっぱい食べた後は、のんびりビーチを眺めながらサンタバーバラ駅まで歩いた
白いビーチの間にサイクリング道があって、最後は気持ちのよい散策を味わうことができた
アムトラックに乗るサンタバーバラ 2018.9.27
アムトラックのチケットは日本にいる時にネットで購入。アムトラックに乗ると、まず車掌さんがやってきて、チケットの半分に穴をあけ、席の上にそのチケットをはさんでくれる。席を移動する時は、そのチケットを持っていくのを忘れないように。アムトラックは汽車のような警笛を鳴らしながら走る。踏切がある時、注意を促すために鳴らすんじゃない?とか、nabeさんと話しながら警笛を聞いていた。でも、踏切らしきものはほとんどなく、勝手にポォポォー鳴らして、アムトラックは走っていた
サンタバーバラ近くになると、驚いたことに、波打ち際すれすれにアムトラックは走る。これは中々味わえない臨場感だ この景色を見た時もびっくり。畑じゅう、カボチャだらけ。ハロウィン用に出荷されるのを待っているのだろうが、数が半端じゃなかった
ところで、帰りのアムトラックで、ちょっとした出来事があった。
大きな身体で、あちこちにイレズミをしたお兄さんがはす向かいの席に乗り込んで来たのだ。大きなバックの中からたくさんの酒が無造作にのぞいている。まずいなぁと思っていたら、何を思ったか、nabeさんが「ジャパニーズ クッキー」とか言って、おせんべいを上げるではないか!(・_・;) 喜んだお兄さんが今度はnabeさんにしきりと酒を薦めている。ひ!余計なことを!と、nabeさんをにらむと、一生懸命、手を振って、酒を断っている。
お兄さんは特に気を悪くするでもなく、酒を飲み続け、nabeさんのいい加減な英語に笑ったりしていた。途中、「仲間を見つけたから」と笑顔を残して、彼は席を立って行った。
冷や汗ものだったが、後から考えると、おもしろい出来事だったなぁと、懐かしく思い出している
16:40のサンタ・バーバラ発だったので、途中で、車窓いっぱいの真っ赤な夕焼けに出会った。丸一日のサンタ・バーバラの旅もいろいろな出来事があり、ちょっと忘れられない旅のひとつとなった

次は 8.大谷がホームランを打ったエンジェルス観戦と、グランド セントラル マーケットと、ウォーターグリル

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