2024/1/16-2/19 南米&南極&クルーズ&マチュピチュ35日間の個人旅行

 3.ラグジュアリ船「オーシャニア マリーナ」/クルーズ編 <№1>

 個人旅行は何かと苦労が多い。
ホテル、飛行機、観光ルート、交通、食事など、何から何まで自分たちで手配しなくてはいけない。
年齢を重ねるにつれ、個人旅行の気ままさよりも、
膨大な労力のほうが身に染みるようになってきた。

できることなら、ラクしたい。ラクして大いに楽しみたい。
以前から、旅の疲れをいやすために、旅の途中にクルーズを組み込んでいたが、
いつのまにやらクルーズのほうが旅のメインになってきた。
クルーズなら寝てる間に目的地へ着き、三食いつでもおいしい料理を楽しめ、
夜はショーやダンスなど、遊び放題だ。

そこで、2024年の旅は25日間の南米&南極クルーズをメインに、
二人の気ままな5日間のリオデジャネイロと、3日間のマチュピチュ&クスコを加えて、
35日間の長旅となった。
1.ラグジュアリ船「オーシャニアクルーズ」 2024/1/21-2/14
オーシャニア・マリーナは2011年に就航した660,084トンの船で全長239mの16階建て。ゲスト数は1250名、クルー数(乗務員)は800名。クルー1名にゲスト1.5名という、トップクラスのサービスが自慢。艦内は大理石やクリスタルがふんだんに使われ、気品ただよう落ち着いたデザイン。オーシャニア・マリーナは有名シェフのジャック・ぺパン氏が全てのレストランの監修をしているグルメ客船として名高い
モダンで洗練された船内にはピカソの絵など、著名な絵画や彫刻などが惜しげもなく飾られ、「動く美術館」とも呼ばれている
2022年12月に19階建ての豪華大型客船マジェスティック・プリンセスで14日間の船旅を送ったが、ゲスト3560名、クルー(乗務員)は1200名ほどの総勢4800名の大人数のせいだったのか、何かとサービスの点で不満が残った。今回のオーシャニア・マリーナはゲスト1250名に対して、クルーが800名。見事にサービスが行き届き、陽気なクルーたちに囲まれ、食事はもちろん、設備も申し分なく、ゆったりとした25日間の船旅を楽しむことができた
ここはイベントがよく開かれる15Fの展望デッキ「ホライズン」。船首にあるので、前面の窓から行く手の景色が見渡せる
探索に出かけた折、ピアノの調べが流れてきた。ピアノの音(ね)といい、照明といい、「エレガント」という言葉がぴったりだった。思わず、キョロキョロの早歩きをやめて、ひと息ついてからゆっくりと歩き出した
美食船ならではのユニークなクッキングスクールがカリナリーセンターで開かれる。申し込んだものの、人気が高くて予約がとれなかった。最先端のシステムキッチンでシェフがさまざまな国の本格料理を指導してくれ、そのまま作ったお料理を楽しむことができる
ピアノの音が流れる「バーラウンジ」。nabeさんが「よく身体を壊さないよなぁ」と呆れたが、大概のゲストたちはいつもどこでもお酒入りのグラスを片手に歩き回っていた。nabeさんはレストランでビールを飲むぐらいで、わたしは喘息の咳が収まらず、お酒は余り口にできなかった
●5F=スペシャルレストラン「レッドジンジャー(Red Ginger)」とフランス料理「ジャック(Jacques)」 ●6F=予約不要のディナーのコース料理が食べられる「グランドダイニング」の他、毎晩ショーが開かれる「マリーナラウンジ」、カウンターで飲む「カジノバー」がある ●7F~10F=客室やランドリールーム ●12F=プールを中心に、ブッフェ形式のレストラン「テラスカフェ」の他、グリル料理が自慢の「ウェブグリル」、料理教室の「カリナリーセンター」がある ●14F=スペシャルレストランのイタリア料理「トスカーナ」とグリル料理が自慢の「ポログリル」の他、本格的コーヒーが飲める「バリスタス」、「アクアスパ」、「フィットネス センター」、革張りの大きなソファでゆったりくつろげる「ライブラリ」や「ボードルーム」がある(ここでわたしは3度、「1000ピースのパズル」を楽しんだ ●15F=最も通った「ホライズン15F」や「フィットネス」 ●16F=アクティビティスペース「バドルテニス」、「ゴルフのパッティンググリーン」、「ゴルフの打ちっぱなし」などがある
2.オーシャニア・マリーナのデッキ 2024/1/21-2/14
プールの周りをぐるりとたくさんのデッキチェアーが囲む形だったので、人目が嫌で、プールで泳ぐ勇気が出なかった(^_^;)。またリオデジャネイロの5日間ですっかり日焼けしたわたしはこれ以上日焼けはしたくなかった。いつも日陰を求めてデッキを歩くわたしの横でゲストたちは一日中、燦燦と輝く太陽を浴びて、デッキチェアーで日焼けしていた
わたしたちのお気に入りの場所は12Fのプール横のガラス張りの自称「サンルーム」。天候に関係なく、広大な海を眺めながら、ダブルサイズのソファでゆったりとくつろげる。クルーに頼めば、シーツやバスタオルできれいにセッティングしてくれるが、nabeさんはお気に入りのソファーをゲットできて嬉しくて、自分でせっせとセッティングをする。実は南極でもここは大活躍した。海からの寒風を防いで、氷河を思いのまま眺めることができた
デッキから見る南米のきらめく星空は最高だった。3つに並んだ星が目印の「オリオン座」を見つけた時は小躍り。実は、日本と南米では季節が真逆であるのと同様に、星座も真逆。日本で眺めていた冬の星座がそのまま南米の夏の夜空を飾っていた。ただし、上下がさかさま。ちょっとの間でも、デッキの明かりを消してくれたら、じゅうたんのような星空を見ることができたのに、とちょっと残念だった(2022年12月のマジェスティック・プリンセスの星空観測で1時間弱、デッキの照明を全て消してくれ、寝そべって見た星屑あふれる星空は感動ものだった)
最初の頃、たらふく食べていたので太るのが怖くて、早朝、よく散歩した。ここで、ワン ハンドレドマン(1hundred man)と出会った。One hundred manはきらめく胸毛をなびかせ、甲板を100周するのが日課だった。わたしたちは途中から夜のダンスにうつつを抜かし、朝寝坊ばかりで早朝の散歩ができず、One hundred manとの朝の挨拶はできなかった
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オーシャニア マリーナのデッキ
3.キャプテン主催のウェルカムパーティ 2024/1/23
乗船3日目の夜、キャプテン主催の「ウェルカムパーティ」が15Fのホライズンで開かれた。nabeさんはジャケット、わたしはロングドレスを着て、参加。シャンペンやワイン、カクテルなど、ボーイさんが次々にゲストたちのテーブルに置いて行った
ここでニューヨーク在住のリンダ&ジャック夫妻と知り合った。リンダはダンスアカデミーを経営するプロのダンサー。リンダたちは去年の9月に、なんとアメリカからボートに乗って31日間かけて北海道に到着し、日本を一周したという。2分ごとの波だったの。とリンダは肩をすぼめた。東京では銀座、浅草を訪れ、スカイツリーが気に入って、2度のぼったという。日本人はみんなきれいとリンダが言う。リンダのスマホ画像の着物姿やスカイツリーの画像を見ながら、日本旅行の話で盛り上がった
キャプテンはゲストたちを握手でお出迎え ボーイさんが通るたび、なぜかリンダの前にシャンパンを次から次へと置いて行く。そのたび、「また空からシャンパンが降ってきた」と大笑い。後日もリンダたちと出会うたび、ダンスやおしゃべりを楽しんだ
4.お気に入りのスペシャルレストラン「レッドジンシャ―」 1回目2024/1/23 & 2回目2024/2/12
アジアン料理「レッドジンジャー」の入口に飾られた大きな人物画も、生け花も、椅子も全て深紅。それぞれの深紅が黒い店内で浮き立ち、不思議な雰囲気をかもし出していた。アジアン料理と紹介されているが、どちらかというと、日本料理がメインになっていた
案内され、席に着くと、まず箱に入った箸セットを持ってきてくれる。好みの箸選びができるとは心憎いおもてなし。わたしが金色のラインの入った箸を選択すると、「ゴージャス」と言って、ウエイトレスはニッコリと微笑んだ。ウエイトレスのユニフォームも黒。ひざ掛けも珍しく黒だった。真っ赤な表紙のメニューを見ながらお料理を選択。実はレストランの雰囲気を写したくてウズウズするが、優雅な雰囲気に圧倒されて、カメラを構える勇気が出ない。だいたいオーシャニア・マリーナで料理などパチパチ写真を撮りまくっていたのはわたしぐらいだった(^_^;)
2回目のレッドジンジャーでは、ゲストに人気の大皿の「前菜の盛り合わせ(To Share-Skewers, Sushi and Tempura)」を注文。チキン・ビーフ・エビの串焼きに、エビとイカの天ぷら、寿司盛り合わせでかなりのボリューム。日本の居酒屋の雰囲気を味わってもらおうと考え出された人気メニューだ。ところでスタッフのマネージャーらしき女性に「メインは?」と聞かれて、「That's all(それだけ)」というと、「それじゃあ、ディナーじゃないわ」と彼女はびっくりしていた。念のためと、メニューを置いて行ったが、nabeさんは彼女に自分の胃を指さして、「ジャパニーズ サイズ」といつものジョークを飛ばしていた(^_^;)
メイン料理が食べられなかった分、デザートは「白玉入りフルーツカクテル(Japanese Fruit Salad)」、「抹茶アイスクリーム(Macha Green Tea Ice Cream)」「ココナッツ入りチョコレートケーキ(Bounty Cake)」の3つを注文。白玉は懐かしくて、たまらなくおいしかったし、テラスカフェやウェブグリルで毎日いろいろなアイスクリームを食べていたのに、ここの抹茶アイスは抹茶の味がたっぷりの感動の味だった
最初にレッドジンジャーへ行った時、すぐにこのレストランを気に入ってしまった。最初にお通しの枝豆が到着するのも日本の居酒屋風でおもしろい。ただ手づかみで食べる習慣のない海外の方は面喰うだろうなと思って見ていたら、結構、皆さん、手で枝豆を食べていた。日本食に慣れた方が多いのだろう。ただ、枝豆をていねいに箸で食べている人をnabeさんは目ざとく見つけて、わたしに報告した(^_^;)。枝豆の横の小皿にはお湯をかけて膨らませた紙のお手拭きがあるので、それで手を拭く。こまやかな気使いが素晴らしい
この「ホタテの三種盛り(Bay Scallop Trilogy)」が半端じゃなくおいしくて、いっぺんでレッドジンジャーが好きになってしまった。ライム、ウニ、わさびの三種のホタテは大粒な上、プリプリでメチャクチャおいしかった 京料理のような日本の味付けを見事に再現した人気メニューの「白身魚の西京焼き(Miso Glazed Seabass)」。竹ばさみをはずし、葉を拡げると、彩りが更に増え、レモンをかけると、香りも増しておいしかった
胡椒を効かしたラム肉のグリル。子羊の肉は柔らくて、ソースもコクがあり、量が多いにもかかわらず、きれいにたいらげてしまった タイ風の「ビーフン入りのロブスター。毎日のようにロブスターを食べていたせいか、こちらは特に感動なし(^_^;)
「巻きずしと刺身の盛り合わせ(Sushi Chef's Selection)」と「まぐろのたたき(Tuna Tataki)」。こちらが出てくる頃には既に満腹状態。気合が入って、注文が多すぎた(^_^;) 。ところでスペシャルレストランは予約が必要で、乗船前の予約では4つのスペシャルレストランを各々1回しか予約ができない。ポログリル1回、イタリアンレストラン「トスカーナ」1回は当然だったが、レッドジンジャーに2回、フランス料理のスペシャルレストラン「ジャックス」にも2回も出かけることができた。これは予約センターの女性の親切な気遣いのお蔭だった
5.パドルテニスやゴルフでひと汗かく 2024/2/9
16Fの船首には「パターゴルフ」や「ゴルフ打ちっぱなし」、「パドルテニス」のアクティビティエリアがある。パドルテニスをやっている人たちがいたので眺めていたら、ほとんどテニスのような感じ。これならできるかも、とコートが空いたので、nabeさんをコートに誘った。初体験のパドルテニスだったが、テニスをやっていたnabeさんは球速があり、球が高過ぎるので、小回りが得意なわたしのほうがパドルテニスに合っていたv(^0^)v
パドルテニスはアメリカ発祥の縮小版テニス。コートは1/3ほどの大きさで、ルールもほぼテニスと一緒。100年以上の歴史があるそうで、西海岸地区で特に盛んとか。ラケットは卓球のラケットをふた回りほど大きくしたサイズで穴がきれいに並んでいた
6.マスターバリスタの本格コーヒーが楽しめる「バリスタス」 2024/2/3
2/3、長い間南極の景色を眺め続けて、顏も手も足も凍えてしまった。艦内に逃げ込んで、今度は室内から氷河を眺めた。身体が温まって、身体がほぐれてくると、鼻先にコーヒーの香りがただよってくる。少し先に本格コーヒーを飲ませてくれる「バリスタス」があった
マスターバリスタがまずコーヒー豆を挽く。エスプレッソ、カプチーノ、ラテを選択できる。他に、パストリーやイタリアの伝統菓子「自家製ビスコッティ」も置いてある。わたしはカプチーノを注文して、待っている間にイタリアの伝統菓子などをお皿に取る。カプチーノのカップを受け取ると、ミルクのフォーム(泡)で作ったリーフの模様が入っていた。実はカプチーノを味わうのに夢中になって、肝心のカップを撮すのを忘れた(^_^;)

次は 国際都市として変貌したウルグアイの「モンテビデオ」

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