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デルタ株の感染力は接着剤!(米の最新情報より)
この情報を発表したのは、J.Stacey Klutts博士。アイオワ大学の病理学および臨床微生物学の臨床準教授で、臨床検査医および科学者アカデミーの元会長であり、全国VA臨床微生物学評議会の議長を務めています。 では、さっそくアイビーネットで紹介したいと思います。 デルタ株がパンデミックを引き起こす
例えが載っていましたが、デルタ株の特異性がよくわかる表現でした。 「元のCOVID株(新型コロナ株)がシロップで覆われているとしたら、デルタ株は超即効性の瞬間接着剤で覆われている」とのこと。 なるほど。瞬間接着剤のようなスパイクをもつデルタ株の感染力は、以前の新型コロナ株に比べて、1000倍にもなるそうです。 感染した人がウイルスを感染させると予想される人の人数は、初期のコロナウイルスが2から2.5だったのに対して、デルタ株は約8。今、世界中に爆発的感染拡大を引き起こしています。 シンガポールの最新ワクチン情報
ワクチン接種を受けた人も、ワクチン接種を受けてない人も、初期の段階では、喉のウイルス量は同じ割合で上昇するそうですが、約5日後、ワクチン接種を受けた人のウイルス量は急速に低下し始めるのに対して、ワクチン接種を受けていない人のウイルス量は持続するのだそうです。 つまり、ワクチン接種をしておけば、万が一、感染したとしても、軽い症状で済み、重症化しないということを証明したことになりますよね。 シンガポールでは、まだワクチン接種をしていない若者たちの、デルタ株による感染拡大が逼迫しているそうです。ワクチン接種をしていない、免疫のない人がデルタ株に感染してしまうと、一気に広範囲に重篤な病状になってしまうため、医療崩壊に結びつくのです。 博士によると、フロリダでは新学期が始まるため、5歳から11歳までのワクチン接種が進んでいない若年層がコロナ感染する危険が多く、博士は若年層にも早くワクチン接種ができるようにと、憂慮しています。 「IgG(免疫グロブリンG)」がコロナウイルスを打ち負かす
ワクチンを接種すると、ワクチンに含まれる「抗原」が抗体反応を形成し、特定の免疫グロブリンG(IgG)ができます。すると、その抗体は血液を通して、体じゅうに循環し、広く組織内に入り込みます。この免疫グロブリンGは、ウイルスが突起を結合して、体の中に感染しようとするのを防ぎます。ウイルスが人体に侵入しようと突起に付着した時、免疫グロブリンGはウイルスを打ち負かし、ウイルスを取り除いてくれるのです。 デルタ株にもワクチンは効果絶大
ワクチンによって、デルタ株による症候性疾患の発症は8分の1に減少とのデータを発表。入院の場合は25分の1に減少、死者は25分の1に減少。つまり、博士はワクチンがデルタ株に大きな効果を出していると言っています。 ワクチンを打っても、マスクは必要?
なぜかというと、ワクチンは、感染を1/3に減らすと推定されていますが、ワクチン接種した人が感染力の強いデルタ株などのウイルスに感染した場合、2、3日は他の人に感染させる可能性があるからだそうです。 そのため、他の人たちを保護するためにも、マスクを着用することが大切なのです。博士は公共の場では、マスク着用をするようと助言しています。 ただ、アメリカのメジャーリーグの野球観戦を見ていると、ほとんどマスクをしている観客はなし。博士が一生懸命、アドバイスしているのに、アメリカ人はほとんどマスクをしないのは悲しいことですよねぇ。 暑い中、マスクをするのは大変。でも、自分を守るためにも、他人を守るためにも、マスクは重要。しばらくは外出、マスクをして歩きたいですね。 |