2019.3.20
No.4

花粉症に先端医療

今年も人ごみに出ると、マスク着用の人がいっぱい。年ごとに花粉症患者が増えているような気がします。
日本では、1996年から2014年までに花粉症で病院を訪れた患者数は5割増えたそうです。推定で、国内患者数は全国で2000万人とも言われています。

花粉症を治す薬を作ったら、ノーベル賞ものだよねぇとnabeさんと話していますが、世界中で花粉症患者が増大していることもあり、ようやく花粉症の治療に、がん治療などで使われる最先端技術を応用する動きが広がっているそうです。

※「健康」ページで取り上げるかべきか迷いましたが、花粉症は社会的にも大きな問題だということで、「巷の話題」で取り上げることにしました

世界でも花粉症患者が増大中
日本では、スギやヒノキなどの植物の花粉が花粉症の原因となっていますが、海外の花粉症は、ブタクサの花粉が原因だそうです。欧州では1986年以降、ブタクサの花粉が大幅に拡大し、欧州の花粉症向けの衣料品市場は2000億円以上にものぼる市場となっているそうです。

そこで近年、花粉症治療にも、医療技術の進化が見られるようになりました。

花粉症治療の医療技術の進化

医療技術の進化により、発症自体を抑えられる可能性も出てきたと言われる花粉症の医療技術ですが、スイス製薬大手のノバルティスは、難治疾患に使われる「抗体医薬」の技術を世界で初めて、花粉症治療に応用したそうです。

がん免疫薬「オプジーボ」に代表されるように、がん治療や関節リウマチのような難治性の免疫疾患に使われる技術を使って、花粉症のアレルギー症状を引き起こす免疫反応を阻害する仕組みが研究されています。

国内の臨床試験(治験)では、抗ヒスタミン薬などの従来薬に追加することで、鼻や目の症状を大幅に改善する効果を確認しているそうです。花粉症向けでは、世界初となる抗体医薬の承認申請を現在、厚生労働省に提出していますので、早ければ、19年秋にも、重症患者向け治療薬として、使えるようになるとのこと。期待大ですね。

中堅製薬の鳥居薬品は、花粉症の成分に身体を慣らさせて、免疫の暴走を抑える薬を開発しています。18年6月に、錠剤で子供も使用できる新薬「シダキュア」の販売も始めています。
3~5年程度服用すれば、服用をやめても、症状が長期間出なくなるとされています。
シダキュアは半年で4億円以上を売りあげ、19年12月気は27億円の売り上げを見込んでいるそうです。
研究開発が特に左官なのは、米国。花粉症の原因となるブタクサの生育範囲が気温と降水量の変化により、50年代までに全米で大幅に拡大すると予想しているそうです。

その他、仏製薬大手サノフィは、抗体医薬「デュピルマブ」を使い、草花花粉による季節性カレルギー性鼻炎の治療に向けた治験を進めるほか、オランダでは、鳥居薬品のシダキュアの仕組みを進化させた皮下注射タイプの免疫療法を手が得るHALアレルギーグループなどが花粉症治療薬の開発を進めているそうです。

花粉症が引き起こす社会の損失

花粉が大量に飛べば、外出を控える動きが広がり、今年1~3月期の実質個人消費は約5691送円落ち込む可能性があるという試算も出ています。

先端医療の応用で花粉症の治療ができるようになれば、社会的な損失が軽減します。
ただ一方、課題となるのが、治療のコスト。自己負担が3割とはいえ、年3万以上の治療費がかかります。3年以上治療を続けると、自己負担額は10万円近くになります。

花粉症が引き起こす社会の損失と、花粉症を治すための高コストの医療費をどう折り合いをつけるかが、今後の課題かもしれませんね。

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