2019.2.2
No.3

酸素で脳を見る!血流を把握して、脳梗塞を防ぐ

従来のMRI(磁気共鳴画像装置)の検査方法よりも、被爆の心配がなく、副作用も少ないMRI検査ができるようになるという記事を発見した。材料が、大気中にある酸素だというから更に驚きだ。

発売するのは、「大陽日酸」という会社。脳内の血液や髄液の流れを「見える化」する希少な酸素を開発。脳梗塞の予防やアルツハイマー病の研究が前進しそうだと注目されている。

使うのは待機中にある酸素

大陽日酸が供給するのは、酸素同位体(同じ元素でも、原子が持つ中性子の数が違う物質を「同位体」と呼ぶ)のうち、中性子が17の「酸素17」。

実はこの「酸素17」は、大気中の酸素の中に、0.038%しかない。その「酸素17」を大陽日酸は、10%の濃度で取り出す技術を確立したのだ。

世界初の偉業

旧ソ連のジョージアで、少量生産した「酸素17」をドイツの商社経由で流通した事例はあるそうだが、大気中の「酸素17」を濃縮する方法で安定供給の道を開いたのは、世界初の偉業らしい。

抽出した「酸素17」は水素と反応させて水にし、製品化し、2月から研究機関向けに試薬として発売される。北海道大学病院が治験を進め、治験が終わったら、一般病院にも販売できるようになるとか。

「酸素17」は「見える化」の切り札

「酸素17」は脳内の血液や髄液の流れを画像にするための切り札。「酸素17」を含む水分子が発する信号はMRIで捉えることができ、画像診断検査をわかりやすくする「造影剤」になるのだ。

生理食塩水などの形で製剤化して、静脈投与すれば、被爆の心配もなく、副作用も少なく、脳血流が見えるようになる。これは画期的な「見える化」の切り札だ。一刻も早く、今後の実用化が臨まれる。

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