2015.7.30
No.16

お得なプレゼントをもらえる「ふるさと納税」のイロハ(日経2015.7.25の記事)

7/29の朝刊のTOPページの「税金考」の欄に、「過熱ふるさと納税-寄付なのにもうかる」の記事が掲載されていました。ちょうど生徒さんから「ふるさと納税」について、質問を受けていたこともあり、さっそくのぞいてみました。

ふるさと納税は最初misaちゃんが始めて、それからnabeさんやrinaちゃんたちに拡がって、今では毎年、みんながふるさと納税をしています。中々おもしろいシステムだし、お得感もあって、ふるさと納税で送られてきたお肉やお菓子のお裾分けを、わたしは嬉々として食べています(^^)。

さて、このふるさと納税、どんなシステムなのか、ふるさと納税の方法と、新聞にも取り上げられたふるさと納税の問題点などを、nabeさんに聞きながら、わかりやすく紹介したいと思います。


新聞記事で紹介されていたAさんは・・・


Aさんのコメントを読んで、びっくり。ふるさと納税をこんな形で利用している人がいるんですね。

Aさんの冷蔵庫は全国の特産品でいっぱい。紋別の毛ガニから丹波の黒豆まで、食材が毎日全国から届くからです。
「食費はただ。毎日の食卓は外食よりぜいたく」と語るAさんは、ふるさと納税を最大限に利用しています。

さて、どうして、こんなことができるのか、ふるさと納税について、ちょっと調べてみました。


ふるさと納税の基本

自治体に10万円寄付すると、2千円の手数料を除いた9万8000円を本来、支払うべき税額から減らすことができます。そして、自治体はお礼として、自治体の特産品を寄付した人に送ってくれます。

自治体は1人でも多くの寄付者を募るため、その特産品の品ぞろえに対して、過熱気味です。
北海道の上士幌町では、20万円の寄付に対して、「羊牧場の子羊」1頭を届ける返礼を出して、ネット上で話題を呼んだそうです。
特産品で子羊1頭とは、すごすぎ!で、どんな子羊なのかなと思って、上士幌町のサイトをのぞいたら、既に子羊は品切れになってました(^_^;)。


ふるさと納税の動向と、疑問点
2008年に始まったふるさと納税による寄付金額は6年間で合計1126億円にも達したそうです。
これは地方の活性化に大いに役立ったのではないかと思います。

各地の自治体と納税者の新しい関係を育み、地域の活性化を促し、新たな息吹となって、地方の再生につなげられたのではないかと思っていたら、実はちょっと勝手が違ってきているようなのです。

寄付はもともと公益のために私財を投じる行為。寄付金を所得から差し引く一般の「寄付金納税」では、税金負担は軽くなるものの、寄付したお金を合計すると、結局は手取り収入は減ります。

ところが、ふるさと納税だと勝手がちょっと違ってくるのです。
先のAさんの場合、ざっと200か所に約300万円を寄付し、ふるさと納税の返礼分をたくさんもらったことにより、手取り収入は実質的に増えていることになるのです。ふるさと納税をして、逆に財布が豊かになるという奇妙な仕組みが成り立ってしまったようなのです。


タコが足を喰う???

各自治体は、たくさんの寄付を集めるため、先の子羊1頭の返礼のように、返礼品がどんどんと過熱してきています。

愛知県の小牧市では、ふるさと納税で他の自治体に税収が奪われないよう異例の取り組みをしました。
それは、1万円を寄付した市民は、小牧市内で使える3000円分の商品券を返礼として配ったのです。

これでは自治体は逆に困窮するのでは、と思いがちですが、実は市民から寄付を受け取って、たくさんの返戻金を送ったとしても市の財政は潤うんだそうです。

それは、寄付に応じて、減る税収分は、国の所得税、愛知県の県民税、小牧市の市税の3つで分担するからです。1万円の寄付に伴う市税の減収分は3840円。
寄付収入10000円-3840円(市税の減少分)-3000円(返礼代)-1000円(郵送料)=2160円の黒字になります。

特に国から地方交付税交付金を受け取っている自治体の場合は、税収が減ると国が交付金で補てんする仕組みがあるので、さらに、黒字が増える構造になります。そこで、市民が10000円寄付すると、交付金支給が7500円増えて、まるまる市の増収となる訳です。

でも、補てんする国の交付金は結局は国民が収めた税金。つまり、たこが足を喰うということになる訳です。


ふるさと納税額の限度額が今年から倍になった?

ふるさと納税の返礼品がどんどん過熱する今、では、たくさんのふるさと納税をしたいなと思ってしまいますよね(^_^;)。でも、実はふると納税は、納税額によって決まっているんです。
去年までは住民税の1割が限度額でしたが、今年(平成27年)から住民税の2割までに限度額が増えました。
これって、おおきいですよね。

※実際のふるさとの税枠は、寄付される本人の収入や他の控除によって異なるので、詳しくは自分の市区町村へ問い合わせましょう。



ということは、富裕層ほど得をする?

毎年300万ほどの寄付をするAさんは、年収1億のお金持ちだったということがわかりますね(^_^;)。
ふぅ〜、ふるさと納税は使えば使うほどお得になるシステム。つまり富裕層ほどお得になるということがよーくわかりました(^_^;)。

自治体にとっても富裕層から寄付を受けられるかで、寄付額の差が多くなってしまいます。そのため、益々競争は過激になり、北海道当別町では、100万円の寄付に「高級オーダー家具」を、鹿児島県鹿屋市では、「特産品1年分」を用意したそうです。

100万以上の寄付ができる年収3000万以上の人は、ふるさと納税を利用すれば、1年間の食費がただになる可能性もあるということですね。

ふるさと納税が寄付の趣旨から逸脱し、お得感を求める制度になってしまった以上、今後の大きな改善が必要なのかもしれません。

実は、6月に市町村からの住民税納付書が送られてきているので、実は今が、ちょうどふるさと納税の手続きを開始するのに最適の時期なんです。去年までは住民税の1割が限度額でしたが、今年(平成27年)から住民税の2割までに限度額が増えました。
まだふるさと納税をしたことのない人は、今年こそ、ふるさと納税を試してみてはいかがでしょうか?(^^)

ふるさと納税の方法には去年までは全員、確定申告をしなくてはいけませんでしたが、今年から納税ワンストップ特例という方法ができたので、今年(27年)から二通りの方法となりました。

毎年確定申告をしている人は、納税ワンストップ特例を利用しない方法を、毎年確定申告をしていない人は、納税ワンストップ特例を利用する方法を参照してください。


ふるさと納税をする方法その1<納税ワンストップ特例を利用する人>



ふるさと納税をする方法その2<納税ワンストップ特例を利用しない人>


さ、「ふるさと納税」、おいしそうな返礼品を見ているだけでも楽しくなります(^^)。
おためしで、「ふるさと納税ランキング」、ご覧になってみてください。
http://www.furusato-tax.jp/?gclid=CNiXv6uBgscCFUgsvQodipAFfA

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