2015.6.13
No.12

子宮頸がんのワクチン接種、続く手探り(日経2015.6.13の記事)

そういえば、娘たちに子宮頸がんのワクチン接種をすすめたのに、誰もワクチンを打ってなかったなぁ、と思いつつ、何気なく読んだ日経の朝刊。読み進めてびっくりしてしまった。

なんと、厚生省のデータによると、14年3月末時点で推計338万人が接種し、その中で、全身の痛みや身体のふるえ、記憶障害など、「副反応」の報告が計2475件も寄せられていたのだそうだ。

うわ! 知らなかった。
だから、最近、子宮頸がんのワクチン接種のお薦めキャンペーンを見なくなったなぁ、と気付く。
ワクチン勧奨を中止してから丸2年が経つという。

ワクチン接種後の「健康異常」がこんなにもあることも知らなかったし、副反応の解明もすすんでいないなど、現状の子宮頸がんワクチンについて、最新の情報をお知らせします。


まずは、子宮ガンがどういう病気であるのかについて

子宮頸がんという病気は、女性の子宮の入り口近くにできるガンのことで、ヒトパビローマウイルスが原因となり、発症する。主に性交渉で感染する病気。

厚労省によると、ここ数年は年間約1万人が発症し、年間約3000人が死亡しているという死亡率の高い恐ろしい病気だ。

20〜30歳代の若い世代で増加傾向にあり、死をまぬがれても手術で子宮を全摘するなど、心身のダメージも大きい。

多くのがんが予防の難しいなか、子宮頸がんだけは数少ない「予防できるがん」だといわれている。

日本産婦人科学会などは、「世界でワクチン接種が進む中、接種が進んでいない日本の現状は極めて例外的。十数年後には、日本だけが子宮頸がんり患率の高い国となることが懸念される」とし、接種勧奨の早期再開を求めているという。


子宮頸がんをめぐる主な動き

2013年4月 子宮頸がんワクチンの「ガーダシル」と「サーバリックス」が予防接種法に基づく定期接種の対象になる
2013年6月 重い副作用事例の報告が相次ぎ、厚労省がワクチン接種の積極的勧奨を中止する
2014年1月 厚労省の専門家会議が接種後の痛みを「心身の反応」と結論づける
現在 接種勧奨を再開するかは継続審議中

「がんを予防する機会を奪われる」との指摘もある中、厚労省は因果関係の調査を進めているが、結論が出るのはまだ先のこと、とのこと。

誰でもが一番気になるのが、副反応・副作用の部分だ。
症例が出ているので、紹介する。

後遺症に悩む17歳の女性
神奈川県に住む17歳の女性は、2011年8月から12年3月にワクチンを計3回接種。
最後の接種の直後から足に激しい痛みを感じるようになり、一時は車椅子を使わないと外出できないほどに症状が悪化したそうだ。

現在もつえが欠かせず、進学した高校は中退したという。

15か所以上の医療機関を受診し、14年に「ワクチン接種の副作用の可能性が高い」と診断された。

これまでにかかった医療費の自己負担は約350万円。
症状は一向に改善せず、母親は「普通に友人と遊べる高校生活を送らせてあげたかった」と涙を浮かべる。


各自治体で後遺症に悩む人たちに支援の助成の輪が広がりつつある
こうしたワクチン接種後の「健康異常」について、神奈川県は今月、都道府県で初めて、早ければ7月にも医療費の自己負担分を支給する方針を明らかにした。

横浜市は全国に先駆けて、昨年6月から支援を始め、今年4月末までに27人に計約1400万円を助成したという。

同様の動きは東京都武蔵野市や茨城県などにも広がっているが、まだ全員の人たちを救う所までは行っていないのが現状だ。


「子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群」という新たな病名
難病治療に詳しい東京医科大学医学総合研究所の所長は、「子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)」という新たな病態であると主張し、「国は接種勧奨を再開する前に、副作用に苦しむ子供たちの救済と原因究明をすべきだ」と主張している。

ワクチンによって、たくさんの女性たちを子宮頸がんから守ることが先決か、原因究明がきちんと済んでから、ワクチンを勧奨するか、結論を出すのは難しいところだろう。

ワクチンを接種している多くの国の症例から学べることはないのだろうか?
できるだけ早期の解決に向けて、政府や、医師など、いろいろな方面の人たちが知恵を絞ってもらいたいなと思っている。

weekly top に戻る アイビーネットのtopページへ戻る