2014.3.21
No.7
 東京電力福島第一原子力発電の事故から3年。ベビースキャンの登場!

原子力事故から3年の現状

東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年。
まだ仮設住宅入居中は10万人もおり、福島第一原子力発電所の汚染水漏れは解決しないまま。
画像は今年1/31の二号機からの汚染水漏れの記事の画像を拝借しました。

終結に向かいつつも、完全に福島第一原子力発電所を安全なものにするには、何十年もの時間を必要としているのが現状だと思います。

でも、そんな不安な中、少しだけ安心できる記事(日経)を発見したので紹介させていただいた。

新型機器「ベビースキャン」の登場


今回登場した新型機器は、既存の大人用の装置では検査ができなかった乳幼児の内部被ばく検査をすることのできる機器で、その名も「ベビースキャン」。

放射線測定機器専門メーカーの米キャンベラ社が早野龍五・東京大学教授らと共同開発したもので、これで、乳幼児の内部被ばくを測定できるようになったのは、画期的なことだと思う。


新型機器「ベビースキャン」で福島の子供たちの内部被ばく検査が実施

赤ちゃんを測定器の中に静かに4分間寝かせるだけでよく、そばで母親が絵本を読みながら測定ができるというからすごいですよね。

昨年12月、福島平田村のひらた中央病院にベビースキャンの1号機が納入され、2月半ばまでに福島県内外の約150人が検査を受け、放射セシウムを検出。その結果、限界(全身で50ビクセル)を超えた子供は皆無だったと書かれていた。

南相馬市の内部被ばく検診結果でも、飛散した放射性物質による住民の被爆が事故直後に心配したほどには深刻ではなかったという結果も出ていて、データだけで安心するのは危険だけれど、あの事故の時の恐怖を思うと、検査データは嬉しい数値だと思う。


「ベビースキャン」の登場で期待できること

人体は通常、自然の放射性カリウムを体重1キログラムあたり約60ビクセル含んでいるとのこと。50ビクセル以下の放射性セシウムのリスクはゼロとは言えないものの、かなり低いといえる。

「この装置が子どもの被ばくが心配で悩む母親と医療関係者が話し合うきっかけになればいい」と機器を共同開発された早野教授は話す。まずはこれで、出発点に立ったということかもしれない。


放射性セシウムの検出結果

南相馬市で昨年4〜9月に検診を受けた大人(高校生以上)5810人のうち、5699人(約98%)で、放射性セシウムは検出限界(全身で250ビクセル)以下だったそうだ。

中学生以下の子供では3390品のうち、検出限界を超えたのは1人で、この1人も別の病院で再度測ったら検出限界以下だったと書かれていた。

つまり、福島原発事故による内部被ばくは、「健康への影響を心配しなければならない水準より2ケタ低い」と、南相馬市総合病院で診療にあたる坪倉医師は話している。

内部被ばくが低く抑えられているのは、食事で摂取する放射性物質が少ないことが大きいからだそうだ。

コープふくしまが組合員の100家庭の協力を得て、実際の食事に含まれるセシウムの量を調べた結果も報告されている。13年11月〜14年2月の期間で食事1キログラム当たり1ベクレル以上のセシウムが検出されたのは4家族で、最大値が2.6ベクレルだったとのこと。

「この食事を1年間食べ続けたとしても、被ばく線量は約0.04ミリシーベルトにとどまる」という福島の人たちにとっては安心できる検査結果が出ている。

今後の課題


放射性セシウムの検出結果は安心のできるデータとなったものの、実は、ホールボディカウンターには限界もあって、透過力が強いガンマ線はとらえられるが、ベータ線などは測れないのだそうだ。

ガンマ線を出すセシウムは検出可能だが、ベータ線を出すストロンチウムなどは検出は困難。
もっともストロンチウムの放出量は少なかったとみられている(セシウムのおよそ100分の1とも推定されている)。

また、事故直後に出て消えた放射性ヨウ素による内部被ばくの実態もホールボディーカウンターの検診ではとらえることはできない。

福島県がすすめる甲状腺検査ですでにがんが見つかった子供もいるそうだ。一定の確率でみつかる「スクリーニング効果」によるものなのか、被ばくのせいなのか、まだ解明されていない。

今後も詳しい検査や検診の粘り強い継承が必要なのだと思う。

でも、ベビースキャンの登場で、福島の人たちに一条の光が当たったのは確か。
こういう記事を通して、日本のみんなが福島の事故を再度考えるのは大切なことかなと思い、あえて、この記事を紹介することにしました。

福島原発事故から3年。少しずつ、あの当時の恐怖が薄れてきているのも事実。福島の人たちが漏らした、「風化が一番怖い」という言葉が今も耳に残っている・・・。

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