2017.8.9
No.11

「卒婚」や「死後離婚」に見る中高年の異変!

何気なく目についた日経新聞のタイトルを見て、思わず、記事を一気読みしてしまいました(^^;)。

「卒婚」や「死後離婚」???  最初は「はぁ?」という感じでしたが、話が核心に近づくにつれ、今の中高年の方たちが、時流に流されながらも、静かに変貌していることを知り、二度、びっくりしてしまいました。

なるほど、昔の中高年と違って、今の中高年は、元気ハツラツ。
よりよくこれからの老後を生きようと、日本の中高年の皆さんはしっかりと模索し始めているのかもしれませんね。

「卒婚」とは?
仕事や子育てが一段落した夫婦が、ともに夫や妻といった役割から解放され、独立した自由な生き方を尊重し合うため、結婚を「卒業」するというのが、「卒婚」なんだそうです。

結婚という形は維持しながら、夫と妻が互いに干渉せず、それぞれの人生を自由に歩んでいくという、新しい夫婦関係です。別居する場合もあれば、同居のままの場合もあるそうです。

「卒婚」と「離婚」の違いは?
「離婚」の場合は家族関係を解消してしまいますが、「卒婚」の場合は、家族関係は維持したまま、個人として、自由な生活スタイルを優先し、「結婚」というパッケージから自由になろうとする夫婦の新しい形です。

近年、「熟年離婚」が増えていましたが、「卒婚」という、もうひとつの選択肢ができたことで、「熟年離婚」も少しは減るかもしれませんね。

同じ別居でも、「卒婚」による別居と、離婚寸前の別居とは大きな違いがあります。離婚寸前の別居が「相手との関係を断つために離れている」別居であるのに対して、「卒婚」は「相手と良好な関係を保つために離れて別居している」からです。

つまり、離婚寸前の別居が「自分のため」であるとしたら、「卒婚」の別居は「相手のため」或いは「二人の関係を良好に保つ」ための住まいの形と言ってもよいかもしれません。


「死後離婚」について

なんだか、異様な言葉ですが、現在、この死後離婚も増えているそうです。

この「死後離婚」という造語は、正式には、配偶者の死後「婚姻関係終了届」を提出し、配偶者の親族との法的関係を断つことをさしています。

手続きに姻族の承認は不要で、姻族に通知されることもないので、手続きをすれば、簡単に受け付けてもらえます。

15年度は、2800件近い申請があり、過去10年で1.5倍に増加。こちらも、「卒婚」同様、女性からの申請が圧倒的に多いそうです。

「死後離婚」と「離婚」の違い

「死後離婚」は、通常の離婚とは異なり、配偶者の遺産の相続権や、遺族年金の受給はそのまま引き継がれますので、金銭的な問題は起こりません。「死後離婚」の目的は、あくまでも、「配偶者の親族との縁切り」の法的制度だと考えるとよいかもしれません。

配偶者が亡くなった場合、法的には、夫の親族は「姻族」でもあり、夫の死後も関係が続きます。姻族に対しては、特別な事情がない限り、扶養義務は生じないはずですが、慣習により、姻族の介護を求められることも懸念されます。また、確執のある義母や、生前不仲だった夫と一緒のお墓に入りたくないなどのケースも多く、「死後離婚」を選択する女性が増えているのです。

「家族の個人化」

いろいろな婚姻の形が出てきたのは、つい最近のことです。
法律に基づく家族関係と、慣習としての家族の役割とのギャップや、「現実の人間関係」と、「個人としての幸福」とのギャップから、いろいろな婚姻の形態が模索され始めたようです。夫婦は2人で成り立っているもの。互いに、考え方も生き方も違うはず。いろいろな形態があれば、自分に合った生き方に近づくことができますよね。

こうして、いろいろな婚姻の形態を模索することで、「卒婚」や「死後離婚」という形式が生まれました。

80年代以降、「家族の個人化」が進み、旧来の家族の役割よりも、個人の志向性を重視する傾向が増えていきました。ただ、古い家制度に基づく家族の役割を期待する家もまだまだ多く、特に、団塊の世代より下の女性たちは、家制度から自由な結婚像を模索してきたにもかかわらず、結局は、「嫁による義父母の介護」を当然視されてしまう結婚の在り方への不安や疑問、負担から、新しい婚姻形式へと向かっていったようです。

この中高年の静かな「異変」は、これまで女性に一方的に忍耐を強いることで済まされてきた問題が既に限界に達していることを示しているようです。

昨今、「熟年離婚」が増えています。
もう一度、原点に戻って、今の結婚生活を見つめ直すことも大切なのかもしれませんね(^^;)。


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