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早くも「健康」のことが気になる年代となりました(^^;)。
健康は小さな心がけの積み重ね。
いろいろな人たちの知恵を結集して、健康生活を送れるよう、ご一緒に考えてみませんか?(^-^)
2 「脳のごみ」をのぞいて、認知症予防(2016.1.27) 日経新聞1/24より 
3333 日経新聞に恐ろしいデータがありました(^_^;)。
認知症患者は現在、462万人に上っているとか。しかも、増え続けていて、2025年には730万人に達すると言われているそうです。

特に、その中でも、根本的な治療法がないアルツハイマー病の比率が増えているとか。
それを受け、現在、アルツハイマー病の原因となるたんぱく質の「ゴミ」が脳に溜まり始めるのをいち早く捉えて、発症予防や治療につなげようとする試みが動き出しているそうです。


なぜアルツハイマーになるのか?

図でもわかりますが、アルツハイマー病患者の脳には、2つの異常が起きています。

アミロイドβというたんぱく質が沈着してできる「老人斑」と、タウというたんぱく質が絡み合った糸くずのような「神経原繊維変化」の2つの異常です。

アミロイドもタウも、いわばたんぱく質のゴミ。これらのゴミが脳に蓄積して、神経細胞を死滅させ、脳が委縮して認知症になるのがアルツハイマー病なのです。

ですが、アミロイドやタウの、いわゆるたんぱく質のゴミの蓄積を抑える手段はなく、根本的な治療がないのが現状です。

いかにゴミを除去できるかが、現状を打破する大きなカギなのです。


アミロイドとタウと、どちらが認知症の根本的な原因なのか?
アミロイドとタウと、どちらが認知症の根本的な原因なのか、という議論はこれまでも何度も行われてきました。

近年、アミロイドが最初の引き金になるという「アミロイド仮説」が有力となり、アミロイドを標的にした治療薬の開発が進んできました。

2000年以降、免疫反応を利用したアミロイドを除去するワクチンなど15種類以上の候補薬の臨床試験が世界中で実施されました。

ところが、半数が開発を中止。承認に至った薬はないのです。それは、ワクチンを打った人の脳を調べた結果、アミロイドは消えていたものの、記憶障害は改善しなかったのです。

タウはたまったままだったため、タウのほうが重要との見方が強まってきました


でも、タウがたまっただけでは、認知症は発症しない!

実は、たんぱく質のゴミは、認知症を発症する20年近く前から溜まり始めると言われています。
初期のがんで症状が出ないように、アルツハイマー病も、最初は脳の一部にゴミがたまるだけで症状は出ず、たまる領域が広がると、アルツハイマー病を発症するのです。

また、がんと違うのは、無症状の期間がやたら長いことなんだそうです。


アルツハイマー病を抑えるために役立つ武器PET

要は、アルツハイマー病の進行を遅らせて、発症を防ぐには、脳に溜まり始めたアミロイドやタウを初期に検出し、無症状の内に治療を開始し、進行を遅らせることが大切。

そのために、武器となるのが、がんなどの検査に使われる陽電子放射断層撮影装置(PET)。PETは、患者に特殊な薬剤を注射し、薬剤を取りこんだ細胞などから放出される放射線を画像化することができます。

そこで、タウに結合する薬剤を開発し、これとアミロイドを検出する従来の薬剤を用いて、記憶障害がない、正常な高齢者とアルツハイマー病患者の脳を調べる検証をしたところ、意外なことに、脳の中の海馬という部位にタウ画溜まり始めている正常な高齢者が見つかったのです。アミロイドはまだたまっていませんでした。

海馬は記憶に深くかかわっています。この人の認知機能は正常でしたが、記憶を検査したところ、タウがたまっていない人に比べて劣っている傾向があったのです。

つまり、まずタウが海馬にたまり、その後、アミロイドが脳の溜まり始めると、タウが大脳辺縁系に拡がり、より高度な脳の機能をつかさどる大脳新皮質へと拡大すると、認知症になると考えられます。


タウを検出するヘルメット型のPET

放射線医学総合研究所の試みとして、海馬に蓄積するタウを高感度で検出できるヘルメット型のPETを試作しました。

横になって測定する従来のPETと違って、感度が3倍も高く、タウが溜まり始めるポイントを正確に捉えることができます。

将来は、海馬にタウが溜まり始めた時から、発症するまでのどこかの時点で治療が始められるようにするそうです。

米国のベンチャー企業などは、タウの蓄積を防ぐワクチンの開発も進んでいるそうです。
日本では、国立長寿医療研究センターが、タウが多数結合して、繊維状の神経原線維変化になるのを防ぐ物質も発見され、治療薬になると、期待されています。

将来、無症状のうちから検査をして、早めの対応でタウの蓄積をおさえることができれば、神経細胞死を防ぐことができ、アルツハイマー病の根本治療が可能になるのです。

一刻も早い今後の研究が望まれますよね。


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