2020.3.9
No.4

順天堂大学が加齢に伴う聴力低下の原因を究明!


※画像はネットより拝借
年を取ると、まず、衰えるのは聴力のようだ。
少し聴こえづらくなった、とか、最近、耳が遠くなったなど、年を重ねるにつれ、気になって来た方も多いのではないだろうか。耳ぐらいなら、ま、年齢相応かな、と諦めがちだ。

実は聴力の衰えは40歳代から始まり、75歳以上では、半数ほどの人が難聴に悩んでいるとか。
しかし、聴力の低下が、認知症のリスクを高めると知ると、ちょっと聴力の衰えが心配になってくる。


聴力の低下は認知症のリスクにつながる

現状では、聴力の低下と、認知機能の低下の詳しい因果関係は明らかにはなっていないが、聴力の低下によって、脳を使わなくなることが認知症のリスクにつながるのではないかという仮説が立てられている。

また難聴は、単に音が聞こえなくなるだけではなく、音の大小にかかわらず、言葉そのものが聞き取りにくくなってしまうので、加齢性難聴になると、音を認識する脳の「側頭葉」が劣化し、言葉がゆがんで聴こえるようになってしまうという。

すると、会話中も相手の言葉がわからなくなり、人とのコミュニケーションをとることが億劫になってしまい、社会から孤立しがちになっていく。社会とのつながりや、コミュニケーションによる脳への刺激がなくなると、更に、脳機能の低下を加速させていく要因となってしまうのだ。難聴が認知症のリスクになってしまうことを理解していただけただろうか。

老人性難聴について


では、加齢による聴力の低下の原因についての順天堂大学の研究を紹介する。

老人性難聴は、音の振動を電気信号に変換して、脳に伝える有毛細胞が傷ついたり死んだりして、起きる。40代で補聴器が必要になることも少なくなく、また中年以降の聴力低下は予防や治療が難しかった。

順天堂大学の研究チームでは、細胞同士をつないで、イオンなどの通り道を作るたんぱく質に注目した。
加齢で聴力が低下し始める時期の実験用マウスの耳を調べると、このたんぱく質が断片化して通り道をうまく作れなくなり、量が若年期より約40%減っていたことを研究の結果、発見したのだ。

今後は、この劣化を防ぐ物質の探索や遺伝子治療法の開発を進めるいくという。順天堂大学の研究に大いに期待したいと思う。


weekly top に戻る アイビーネットのtopページへ戻る